サーブコープブログ知識・ノウハウ【2022年版】起業時に活用したい公的な助成金・補助金・融資・支援金10選。特徴や注意点を解説

【2022年版】起業時に活用したい公的な助成金・補助金・融資・支援金10選。特徴や注意点を解説

「自由な働き方がしたい」「収入を増やしたい」「社会の役に立ちたい」など、さまざまな理由で起業を目指す人は少なくありません。

ですが、政府統計によると日本の開業率は欧米諸国に比べ低いのが現状。国はこのような状況を脱却するため、起業を後押しするべく、さまざま支援制度の整備に力を入れています。

本記事では起業時に活用できる公的な助成金や補助金、融資などを紹介するとともに、各制度の違い特徴、利用する際の注意点を解説します。

 

起業しない理由第1位は「自己資金の不足」

▲「起業と起業意識に関する調査」(2021年公開)

 

日本政策金融公庫・総合研究所が新規開業の実態を把握するため実施している「起業と起業意識に関する調査」(*)の最新データ(2020年度)によると、起業関心層が起業に至らない理由の第1位は「自己資金が不足している」で46.8%。

続いて「失敗したときのリスクが大きい」(34.4%)や「十分な収入が得られそうにない」(25.6%)といった回答も上位に並びました。

上記の結果を見る限り、起業にあたり、最も大きな不安は「経済的なリスク」であることが分かります。

では、実際に起業した人の開業資金はどれくらいなのでしょうか。

起業するにはいくら必要? 開業資金の平均は「941万円」

▲日本政策金融公庫・総合研究所「新規開業実態調査」(2021年公開)

 

日本政策金融公庫・総合研究所が2021年に公表した「新規開業実態調査」(*)によると、開業費用として最も多かったのが「500万未満」(42.1%)で、次に多かったのが「500~1,000万円未満」(30.2%)、「1,000万〜2,000万円未満」(17.8%)、「2,000万円以上」(9.9%)の順でした。

平均値は941万円、中央値は580万円となっています。

一般的に個人開業の場合は最低でも300万円の資金が必要だといわれていて、設備導入やスタッフの雇用を前提にしている場合は1,000~2,000万円が相場。

またそれとは別に、3カ月〜半年分の生活費を確保しておくことも望ましいようです。

その理由は、開業後しばらくは事業資金を回していくのに精一杯で、自分への給与や生活費を確保するのが難しくなる可能性があるため。

起業したそばから行き詰まってしまわないように、できるだけ十分な事業資金を調達し、自己資金を投入しすぎないことがおすすめです。

そのためにも、本記事でご紹介する政府や地方自治体の公的な支援制度を積極的に活用しましょう。

助成金・補助金・融資・支援金の違い

政府や地方自治体が実施している支援制度には、「助成金」「補助金」「融資」「支援金」などがあり、それぞれ強みやポイントが異なります。

ここでは各種制度の目安となるポイントを一覧で解説します。

ただし、名称だけでは明確に区別がつかないケースもあるため、申請する前にきちんと調べましょう。

助成金・補助金

国や地方公共団体から支給されるもので、財源は公的な資金。

申請や審査が必要で、一定の資格が必要な場合もあります。助成金も補助金も、どちらも返済は原則不要です。

助成金は、補助金よりも金額は小さいですが、受給できる可能性が高いのが利点です。

一方、補助金は、金額が大きい代わりに、採択予定件数が決まっているものがほとんど。

補助金の場合、応募件数が採択件数を上回ること多く、事業計画書の提出義務や、補助金の妥当性や必要性をアピールする必要もあり、公募期間は1カ月程度が一般的です。よって、採択のハードルは高めです。

助成金 補助金
概要
  • 補助金より支給額は小さいが、要件を満たせば支給されるケースが多い
  • 対象となる経費が少なめ
  • 通年の実施
  • 採択予定件数が決まっているため、審査のハードルが高く、公募期間も短い。
  • 補助金の種類が多く、支給額が大きいのもメリット
交付機関 主に国(厚労省)や地方自治体 主に国(経産省)や地方自治体
金額(目安) 数十万円規模 数百〜数千万規模
返済の要否 原則不要 原則不要
一例
  • 新規創業助成金(東京都)
  • 地域中小企業応援ファンド
  • 小規模事業者持続化補助金
  • 創業助成金
  • ものづくり補助金

融資

融資を受けるとは端的にいうと借金をすることですが、民間の銀行から融資を受けるのとは違い、財務省が所管する日本政策金融公庫や地方自治体、信用保証協会などが貸し付けする公的融資のことをいいます。

保証人や担保がなくても借りられる場合もあるので、実績のない起業したての個人や小規模事業者にもおすすめ。

本記事では、公的融資について紹介します。

融資
概要
  • 高額な資金を民間融資よりも低金利で受けられるのがメリット。
  • 無担保・無保証人の制度もある。
  • 審査のハードルが高め
交付機関 日本政策金融公庫など
金額(目安) 数千万〜数億円
返済の要否
一例
  • 新創業融資制度
  • 新規開業資金
  • 女性、若者/シニア起業家支援資金
  • 信用保証協会創業融資

支援金

支援金とは、大きな災害などが発生した際に、被害を受けた人や団体に向けて支給されるお金のこと。

最近、よく耳にするのは「月次支援金」「事業復活支援金」など。起業に関する支援金には「起業支援金」や「移住支援金」があります。

支援金
概要 災害発生時などに被災者や被害を受けた人に支給される場合が一般的だが、起業を支援する「起業支援金」などが支給されるケースも
交付機関 主に国や地方自治体
金額(目安) 数十万〜数百万円
返済の要否 原則不要
一例
  • 起業支援金
  • 移住支援金

助成金・補助金などを利用する際の注意点

返済が不要だったり、保証人や担保を求められなかったりと、メリットが多い公的な支援制度ですが、特に補助金については利用する前に押さえておきたい注意点があるので確認していきましょう。

補助金は後払い。事業資金の調達は必要

補助金の場合、事業を計画通りに実施したという報告書の提出が義務付けられ、その検査や承認が終わってからの支払いとなります。

そのため、事業が採択されても、事業を実施するための資金調達は必要です。

お金を手にするのが半年〜1,2年後というケースもあります。

助成金や支援金についても、支払いがいつになるのか、事前にしっかり確認しましょう。

採択される事業計画書づくりを

補助金は支給額が多い分、審査が厳しく、提出書類も多岐に渡ります。

採択率は後述する「小規模事業者持続化補助金」に関しては50%前後と半分程度。採択されるためには事業計画書づくりが大切で、事業の優位性や将来性をどうアピールできるかが重要です。

難しい作業ですが、事業に対する認識を改めたり、事業の計画性を強化したりできる大切な検証プロセスです。

課税対象になるものは要チェック

国や地方自治体から受け取る補助金や助成金は原則、法人の場合は法人税の対象に、個人事業主の場合は所得税の課税対象になるので、その点も心得ておきましょう。

ただし、消費税については対象となりません。

 

【カテゴリー別】 起業時に利用できる助成金・補助金・支援金10選

<助成金・補助金>

・創業助成金(東京都)

国による「創業補助金」は廃止されましたが、地方自治体が創業を支援するさまざまな取り組みを実施しています。東京都の場合は、中小企業を対象に支援を行う「創業助成金」があります。

 

対象 都内で創業を予定、または創業後5年未満の個人事業主や法人
受付期間 年に数回
助成限度額 上限額300万円・下限額100万円
補助率 助成対象と認められる経費の2/3以内
取り組み例 賃借料、広告費、器具備品購入費、産業財産権出願・導入費、専門家指導費、従業員人件費
URL https://startup-station.jp/m2/services/sogyokassei/
実施機関 東京都中小企業振興公社

 

・小規模事業者持続化補助金(経済産業省)

全国商工会連合会が実施する制度で、小規模事業者の販路開拓にかかる経費が補助の対象になります。商工会、商工会議所のサポートを受けながら経営計画書、補助事業計画書を作成し、審査を経て採択が決定された後、所定の補助が受けられます。

対象 常時使用する従業員が20人(商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)の場合は5人)以下の法人・個人事業主の方
受付期間 通年
助成限度額 50万円(単独申請)、500万円(共同申請)
補助率 3分の2まで
取り組み例 チラシ作成、ウェブサイト作成、商談会への参加、店舗改装など
URL https://seido-navi.mirasapo-plus.go.jp/supports/
実施機関 経済産業省、全国商工会連合会、日本商工会議所

 

・ものづくり補助金(経済産業省)

個人や小規模事業者を対象にした「一般型」「グローバル展開型」があり、中小企業などが生産性向上につながる革新的サービスの開発や生産プロセスの改善を行うための設備投資を支援する補助金。

対象 資本金または従業員数(常勤)が、一定水準以下の個人事業主や中小企業・小規模事業者
受付期間 通年
助成限度額 型によって異なる(1,000万円以内、3,000万円以内)
補助率 事業者規模によって異なる(3分の2、2分の1など)
取り組み例 賃借料、広告費、器具備品購入費、産業財産権出願・導入費、専門家指導費、従業員人件費
URL https://portal.monodukuri-hojo.jp
実施機関 経済産業省、中小企業庁、中小企業基盤整備機構

 

・地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)

中小機構と各都道府県の公共団体・金融機関などが共同出資し、組成される地域独自の官民ファンド。

ファンドの運用は各都道府県の中小企業支援機関が行い、得られた収益を地域貢献性が高い新事業に取り組む中小企業者へ助成しています。

各地の農林水産物や伝統技術を活用したビジネスを支援する「地域中小企業応援ファンド」と農林漁業者と中小企業を支援する「農商工連携型地域中小企業応援ファンド」の2種類。

 

特徴 各地の農林水産物や伝統技術を活用する、商品開発・販路開拓の取り組みなどを支援。原則、助成金の返済は不要
対象 中小企業者、創業者、NPO法人など
URL https://www.smrj.go.jp/sme/funding/
実施機関 経済産業省、中小企業基盤整備機構など

 

※チェック!
補助金や助成金は新しい名称に変わったり、実施されない年があったり、内容は毎年変化します。最新の情報は中小企業基盤整備機構が運営するポータルサイト「J-Net21」を参照するのがおすすめです。

<融資>

起業したてで実績がない会社でも受けられる融資がそろっている、財務省所管の日本政策金融公庫の各種制度。

創業時の年齢や性別、さまざまな条件によって利用できる制度がありますが、優先的にチェックしたいのが、「新創業融資制度」「新創業融資制度」「女性、若者/シニア起業家支援資金」です。概要を一覧にまとめました。

新創業融資制度 新規開業資金 女性、若者/シニア起業家支援資金
利用要件 新たに事業を始める方または事業開始後税務申告を2期終えていない(注1) 新たに事業を始める、または事業開始後おおむね7年以内の方 女性または35歳未満か55歳以上の方であって、 新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方
融資限度額 3,000万円(うち運転資金1,500万円) 7,200万円(うち運転資金4,800万円)
返済期間 要相談 設備資金20年以内(うち据置期間2年以内)・運転資金7年以内(うち据置期間2年以内)

 

金利(注2) 2.41〜2.81% 2.06〜2.45% 1.66〜2.05%
担保・保証人 原則不要 要相談 要相談

 

(注1)新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を1期終えていない方は、創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要。ただし、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方」等に該当する場合は、本要件を満たすものとして扱う。
(注2)資金使途、融資期間、担保の有無などによって、さらに金利が低くなる。

 

・信用保証制度

信用保証制度とは民間の金融機関から融資を受けたい中小企業や小規模事業者を、信用保証協会が保証人となって手助けしてくれる仕組み。

全国47都道府県に事業所が設置されています。

個人事業主の場合は保証人が不要で、法人の場合も代表者以外の連帯保証人が原則不要。また、利率は低めですが、保証料はかかります。

万が一、返済が滞った場合も信用保証協会が金融機関に立て替え払いを行います。

 

―東京都の場合―
対象 都内に事業所(個人事業者は事業所又は住所)があり、東京信用保証協会の保証対象業種を営む中小企業者で以下3点のいずれかに該当する個人

1. 現在事業を営んでいない個人で、創業しようとする具体的な計画を有している

2. 創業した日から5年未満である中小企業者等

3. 分社化しようとする会社又は分社化により設立された日から5年未満の会社

融資限度額 3500万円(融資対象1については、自己資金に2,000万円を加えた額の範囲内)
返却期間 設備資金10年以内(据置期間1年以内を含む)、運転資金7年以内(据置期間1年以内を含む)
URL https://www.tokyo-sogyo-net.metro.tokyo.lg.jp/finance/seido_yuushi.html

 

<支援金>

起業支援金と移住支援金は国が地方創生政策の一環で取り組んでいるもので、地方での起業や東京圏からUIJターンにより起業・就業をする個人に支給されます。

2019年から6年間をめどに地方公共団体が主体となり実施するものです。

開始時期や支給額などの詳細は、地方公共団体により異なるため、各都道府県が公表する情報をご確認ください。

・起業支援金

起業支援金
概要 地域の課題に取り組む「社会性」「事業性」「必要性」の観点をもった起業など(社会的事業)を支援
最大限度額 200万円
URL www.chisou.go.jp/sousei/kigyou_shienkin.html

 

・移住支援金

移住支援金
概要 地域の重要な中小企業等への就業や社会的起業をする移住者を支援
最大限度額 100万円(単身の場合は最大60万円)
URL www.chisou.go.jp/sousei/ijyu_shienkin.html

 

・起業支援金 + 移住支援金

地方へ移住して社会的事業を起業等した場合(最大300万円※単身の場合は最大260万円)

 

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起業時に活用できる公的な支援制度について詳しく解説しました。毎年、実施されるものや実施機関が限定的なもの、対象や要件、金額や使用用途も制度によってさまざま。

今回ご紹介した10の制度以外にも、地方自治体や民間企業が提供するものもあるので、ぜひ活用してみましょう。

 

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※参照

「2020年度起業と起業意識に関する調査」 ~アンケート結果の概要~
「2021年度新規開業実態調査」~アンケート結果の概要~

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