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イノベーションズアイ コラム第4回「世界のオフィスライフ」

    先日より当ブログでも記事を掲載していますが、サーブコープは現在、イノベーションズアイのウェブサイトにて、コラム「ビジネスで知っておきたい世界の文化の違い」を寄稿させていただいています。

    この度、第4回の記事が公開されました!今回のテーマは、「世界のオフィスライフ」。今回も、世界中のサーブコープスタッフに、オフィスでの日常生活について聞いてみました。ぜひお読みください!

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    第4回

    世界のオフィスライフ

    今回は、オフィスの中に置いてあるものや服装、各国のランチ事情など、オフィス生活にまつわる全般について世界中のサーブコープスタッフに聞いてみました。

    ■オフィスの必需品

    日本のオフィスの必需品といえば、どんなものでしょうか?オフィスは仕事をする場ですから、ある程度世界的なスタンダードは決まっているように感じられますが、やはり各国の文化が垣間見られる空間でもあります。例えば日本では、お茶出しのときにコーヒー以外にも日本茶を出す場合もあるので、オフィスには急須などの茶器セットが置いてあるのが一般的ではないでしょうか。さらに最近では、オフィスのエントランスエリアにアルコール消毒液が置いてあるのもよく見かけます。インフルエンザや感染症予防に対する意識が高まり、ここ数年ですっかり定着したように感じます。こちらについて海外では見かけるのかどうか、現地スタッフに尋ねてみたところ、「病院や歯医者などでは見かけるけど、普通のオフィスには置いていない」とのことでした。ここにも、日本人の清潔好きの国民性が現れているのかもしれません。

    1 - Water coolerアメリカ、オーストラリア、フランスなどの欧米のオフィスでの必需品は、「ウォータークーラー」という回答が多く得られました。よく映画のワンシーンでオフィスに置いてあるのを見かけますが、実際にほとんどのオフィスの共有エリアに設置してあり、社員同士のちょっとした憩いの場となっているようです。

    2 - Buddhaバンコクのサーブコープオフィスの仏像

    印象的だったのは、タイからの回答です。タイは仏教国として有名ですが、その影響はオフィスの環境にも見られます。オフィスには、仏像や仏陀の絵、お供え物が置いてあることもあります。中には、自分のデスクに仏像を置き、お供え物を欠かさない人もいます。バンコクのサーブコープのオフィスでも、左の写真のように仏像を置いています。

    3 - Spirit Houseまたタイでは、オフィスの敷地内に「スピリット・ハウス(Spirit House)」というものを置く習慣があるそうです。これは日本の神道の”祠”に似た、小さな寺院の形をしたもので、その土地の神々の家とされています。タイではほとんどの住居やオフィスの敷地内に設置されており、設置するときにはその土地へ専門家を直接招き、どの位置に設置するのが最適であるかを決めてもらいます。スピリットハウスでも、神様へのお供え物は欠かせません。特に信仰深い人は、毎日朝晩お祈りをするそうです。

    コーヒー・紅茶は世界的にどこのオフィスにも必需品ですが、中東の湾岸諸国では、アラビック・コーヒーも欠かせません。アラビック・コーヒーは、コーヒー豆をカルダモンと一緒に煮出したもので、独特の香りがあるアラブ式のコーヒーです。アラブ人は来客があれば必ず、待合ソファなどでポットとセットでアラビック・コーヒーを出し、おもてなしをします。これは会議中の飲み物とは別物として考えられ、会議の際は、もう一度コーヒー・紅茶・ジュースなどを出します。サウジアラビアは、各国の首相が来訪した際など、正式な場面でもアラビック・コーヒーでおもてなしすることで知られています。

    また第1回でも触れましたが、サウジアラビア非常に保守的な国で、女性と男性が同じオフィスで働くことはありません。もし同じオフィス内で両者が働く場合、別々の部屋で仕事をします。よって、男女別々のワークスペースが設けられています。

    ■オフィス内での服装

    ニュージーランドのスタッフから聞いたのは、「カジュアル・フライデー(Casual Friday)」というコンセプトです。カジュアル・フライデーは少しクールビズに似ていて、普段はビジネスライクな服装をしている人も、毎週金曜日だけはカジュアルな服装で仕事をしようという活動です。例えば、男性ならスーツの代わりにカジュアルなシャツやジーンズ、女性ならフラットシューズにワンピースなど。もともとは90年代にアメリカで始まったもので、欧米や日本でも導入している企業があります。金曜日は仕事帰りに飲みに行ったり遊びに行ったりする人がほとんどなので、一週間の終わりの金曜日を楽しめるこのコンセプトが、ニュージーランドでは広く受け入れられているそうです。今や、ニュージーランドのオフィスでは普段からスーツを着ている人自体が少く、もともとは金曜日だけだったけれど、普通の日でもカジュアルな服装をするという傾向がどんどん高まっているそうです。とはいえもちろん、サーブコープのオフィスはプロフェッショナルなサービスをお客さまにご提供する場ですので、 海外のオフィスでもスタッフはカジュアルな服装になることはありません。

    フィリピンでは、男性はワイシャツにネクタイをしたスーツか、もしくは「バロン・タガログ」という衣装を身に着けるのが一般的です。バロン・タガログは白いシャツに白い糸で刺繍のほどこされたもので、フィリピンの伝統的な衣装です。スーツでもバロン・タガログでも、長袖が正装とされているので、フォーマルな場では長袖を着用します。

    4 - Guthraサウジアラビアのリアドのサーブコープで開催されたビジネスイベント

    また中東では、外国人とアラブ人が共存しているので、外国人は一般的なスーツ、そしてアラブ人は「カンドゥーラ」という白くて長い衣装を身に着けます。また、よく見かけるように、アラブ人は頭にグトラという布をかぶります。それぞれの衣装のデザインは地域や国によって異なるそうですが、目立つのは、グトラの色の違いです。サーブコープのビジネス交流会の写真をよく見てみると、白いグトラをかぶっている人と、赤いチェックのものをかぶっている人がいます。これについて聞いてみたところ、現在は特に決まりはないようです。赤いチェックのものは生地が厚めなので暑くない日に着用して、白いものは暑い日に着用するという人もいますが、気分次第でその日のグトラを決めているそうです。

    一方女性は、「アバヤ」という黒いガウンを身に着けています。これはイスラムの戒律に沿った衣装で、最も保守的なスタイルは顔まですべて覆いますが、解釈によって着こなしにバリエーションがあり、顔を出したり、髪だけ覆ったりといろいろなスタイルが見られます。もちろん、外国人はこうした衣装は身につけていません。ただし、アラブ諸国の中でも保守的なサウジアラビアでは、すべての女性に対して肌を隠すことが法律で義務付けられているので、外国人であってもアバヤを着用する必要があります。着ていないと警察に注意されてしまいますから、出張の際は気をつけましょう。

    ■ ランチ事情

    日本では、オフィスで働く多くの人が、コンビニで買ったものをオフィスで食べたり、近所の飲食店へ食べに行くことがほとんどだと思います。世界のオフィスで働くビジネスパーソンは、どんなランチをとっているのでしょうか?

    インドでは、ほとんどの人がお弁当を持参します。特に既婚の男性は、奥さんが週5日手作りのお弁当を作ってくれるといいます。インドでは既婚女性もフルタイムで働いている人が多いですが、「手料理のほうが健康にもいいし、経済的」ということで、毎日、家族のためにせっせとお弁当を作っているのだそうです。感心ですね。また、インドでは家政婦を雇うのがあまり高価でないので、普通の家庭でも家政婦がいて、お弁当をつくってもらうこともあるそうです。ちなみに気になるお弁当の中身は、私たちのイメージ通り、インド式の家庭料理だそうです。カレーは汁気が多いので水分を飛ばしたもの、そして主食は米よりも手軽に調理できて、持ち運びに便利な平たいパンが人気だそうです。

    5 - Frozen food欧米ではやはり、日本と似たように、お弁当を持参するか、近くのコンビニやデリ、スーパーなどでサンドイッチ類を買って食べたり、外食したりする人が多いそうです。興味深かったのは、アメリカの「冷凍食品」という回答です。ここで言う冷凍食品は、日本で売られている一品物のお惣菜の冷凍食品とは少し違い、メインディッシュやおかずなどの一食分がトレーに入っていて、電子レンジに入れたらすぐに食べられる、「冷凍版お弁当」のようなものです。例えば、パスタやラザニア、肉料理やポットパイなど。アメリカではこうした食材が充実しているので、家から持ってきたり、スーパーで買ってきたりして、オフィスの電子レンジで調理して食べる人も多いのだそうです。

    また、フランスではお昼休みが長く、ときにはワインを飲みながらゆっくりと過ごす、というような噂を聞いたことはないでしょうか。これについても聞いてみたところ、やはり全員が毎日をそのように過ごしているわけではなく、忙しい人は買ってきたサンドイッチを手早く食べてランチを終わりにすることもあるそうです。ランチタイムの飲酒については特に決まりはないようですが、飲む場合は業務に支障が出ない程度にグラス一杯程度に収めるのが常識です。フランスへ出張に行っても、ワインはほどほどに!

    ■ビジネスアワーの違い

    こちらは少し意外かもしれませんが、ところ変われば、ビジネスアワーも若干異なります。サーブコープは世界中でスタンダードをキープしながら、各地で一般的なビジネスアワーに合わせて営業しています。オーストラリア、アメリカ、アジア諸国は日本と同じ曜日と時間帯(月~金曜日 8:30~17:30)で運営しており、一般的な企業の営業時間もさほど変わりないようです。

    インドのサーブコープでは、月~金曜日は普通の時間帯(9:00~18:00)で営業し、土曜日だけ半日の営業ということでした。日本でも以前は一般企業でも土曜日は半日営業をする習慣がありましたが、インドでも半数程度の企業が、現在でもこのビジネスアワーを続けているそうです。最近は土曜日を完全に休日にしようという動きが強まってきており、特に多国籍企業では土・日曜日を休日にしています。

    世界的には週末といえば土・日曜日ですが、中東諸国の、バーレーン・カタール・アラブ首長国連邦(UAE)などでは日~木曜日を営業日、金・土曜日を休日とするのが一般的です。これは、イスラムのお祈りの日が金曜日ということで、皆がモスクに行ってお祈りができるようになっているためです。

    またサウジアラビアでは木・金が週末です。この国ではヒジュラ暦というイスラムの太陰暦が公式に利用されており、ビジネスカレンダーにも適用されています。その他の国は、西暦(グレゴリオ暦)とヒジュラ暦が併用されています。毎年祝祭日の日付が変動するので、注意が必要です。

    今回は、世界のオフィスライフをご紹介してみました。いかがでしたか?

    次回は、世界の女性の労働環境についてご紹介します。お楽しみに!

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    気になることなどあれば、現地スタッフにさらに詳しく質問してみますので、ぜひお気軽にフェイスブックやツイッターにてお声かけください!(ライター:平井)

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