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仕事のパフォーマンスをあげる健康管理!ヘルスケアを考える上で役立つ人気書籍3冊

さまざまな情報があふれる現代。ビジネスパーソンには幅広い視野と、時代の変化をとらえるアンテナが必要ですが、その一助となるのが「書籍」です。8万人超のビジネスパーソンが利用する書籍ダイジェストサービス「SERENDIP(セレンディップ)」より、特に人気のあったタイトルをテーマ別に紹介するシリーズ。今回は仕事のパフォーマンスを支える、心身の「健康管理」。食事や運動、そしてちょっと意外な視点からヘルスケアのヒントをくれる3冊をお届けします。

「糖質制限」の火付け役!夏井医師のアドバイスで元気になりたい人へ、おすすめの一冊

『炭水化物が人類を滅ぼす 最終解答編』夏井 睦 著 
光文社 907円 293ページ(税込)

ダイエットをする人の間で一大ブームにもなった「糖質制限」。なぜヘルスケアに有効なのか、実はよく分かっていない人も多いのでは。そこで紹介したいのが、本書『炭水化物が人類を滅ぼす 最終解答編』。日本に糖質制限ブームを引き起こしたベストセラー『炭水化物が人類を滅ぼす』の続編で、糖質制限解説の決定版ともいえるでしょう。著者は湿潤治療の創始者としても知られる現役の医師・夏井睦氏です。

夏井氏は糖質を「諸悪の根源」としていますが、なぜそこまで“悪”なのか。その理由は、糖質は血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)をあげるから。高血糖状態が続くと全身の血管内皮が傷つき、さまざまな障害につながることが分かっているためです。動脈硬化や心筋梗塞、糖尿病合併症、肥満なども糖質が一因だと論じています。高糖質の代表格は米や、パン、うどんなどの小麦製品。一方、いくら食べてもOKとされるのは、肉・魚介類・葉物野菜や海藻類など。具体的な食材名は本書に紹介されています。

著者の行ったアンケートによると、糖質高めの食べ物を低糖質のものに置き換えたところ、多くの人がポジティブな結果を体感したと報告。

  • 体重・腹囲が減少した
  • 高血圧/高脂血症/肝機能障害が正常化した
  • 食後の眠気がなくなった
  • 疲労感がなくなった
  • アトピー性皮膚炎の症状が軽減した

これほどの効果が出る理由について、「人間は本来糖質を摂取するようにできていない」という立場を著者は取っています。もともと狩猟民族で、肉食であった人類は、穀類に多く含まれる糖質に適切に対応するメカニズムを身体に備えていない。そのため、糖質を多く摂取すると体に負荷がかかってしまう、というのです。

著者いわく、糖質制限とは「本来の健康を取り戻す」ための食事法。できる範囲で試してみてはいかがでしょう。

運動を取り入れ「頭脳」パフォーマンスを高めたい人へ、おすすめの一冊

『一流の頭脳』アンダース・ハンセン 著 御舩 由美子 訳 
サンマーク出版 308ページ 1728円(税込)

健康のためには「運動」も大切ですが、「時間がつくれない、気力がない」と諦めてしまっている人も多いかもしれません。そんな人のやる気を一気にアップさせてくれるのが、本書『一流の頭脳』。定期的な運動は体機能の維持だけでなく、脳のパフォーマンス、特にビジネスパーソンに必要な能力――集中力、記憶力、創造性、疲労からの回復力など――を強化すると説明します。

著者は、ノーベル生理学賞・医学賞選定機関であるカロリンスカ研究所(スウェーデン)で医学を修めた精神科医、アンダース・ハンセン氏。最新の研究結果に基づき運動の効能を科学的に解説しています。

例えば、記憶の中枢を担っている脳領域の一つ「海馬」。加齢とともに萎縮することで記憶力の低下につながりますが、ある米国の実験では驚きの結果が。持久力系のトレーニング(週に3回40分の早足ウオーキング)を1年間続けた被験者の海馬は、萎縮するどころか2%も成長していたのです。

体を動かすと「BDNF(脳由来神経栄養因子)」という“奇跡の脳内物質”が増え、学習力や記憶力を高めるとともに、脳細胞の老化を遅らせる効能があると著者は紹介。スタンフォード大で行われた実験によると、「新しいアイデアを出すテスト」を歩きながら受けた被験者は、歩かなかった被験者に比べて6割ほど高い成績を出したという結果も。運動は創造力アップにもつながると本書は論じています。

体だけでなく、頭にも効く運動。考えが煮詰まったときには、オフィスを飛び出して歩いてみるだけでも効果があるかもしれません。

運動が嫌い!でも健康管理に興味がある人へ、おすすめの一冊

『声のサイエンス』山﨑 広子 著
NHK出版新書 256ページ 886円(税込)

どうしても運動は苦手、という人は自分の「声」に注目してみましょう。実は、自分の声はヘルスケアの“カギ”。誰にでも備わっている「本物の声」を引き出すことで、健康維持につながるというのです。

声の意外なパワーについて解きほぐしているのが本書『声のサイエンス』。音楽・音声ジャーナリストとして活躍する著者の山崎広子氏が、具体的な研究事例を交えながら声の影響力について紹介しています。

本物の声とは何でしょうか。山崎氏いわく、録音された自分の声を聞いたときに、「あ、良い声だな」と感じる声のこと。自身の恒常性(人間の心身を正常で健康な状態に安定させる仕組み)に適ったとき、つまり、本来の心身バランスがとれた状態で発せられるとき、人は本物の声を出しているというのです。

しかし現在、多くの人が「声をつくっている」と山崎氏は指摘します。録音された自分の声を聞いて違和感を覚えるのは、「つくり声」である証拠。環境に合わせて無理をしたり、ストレスにさらされ続けたりするとつくり声の割合は高くなる。そして、その声を浴び続ける自分の心身バランスもまた崩れていく・・・・・・という負の循環。そこで著者がすすめるのは、本物の声を出すトレーニング。具体的な手順は以下のとおり。

  1.  録音された自分の声を客観的に聞く
  2.  感覚的に「良いな」と感じるものを繰り返し聞く
  3.  その声を出した状況や精神状態を思い出し、同じように「良いな」と感じる声を出してみる

本物の声を自在に出せるようになれば、心身のバランスが整うだけではありません。発する言葉に真実味が生まれ、説得力が増すと著者は説きます。本物の声は、プレゼンや議論などの場でも大きな武器となってくれるでしょう。

 

いかがでしたか?後回しにしがちなヘルスケアへのヒントが満載の3冊をご紹介しました。食事を見直してみる、運動を心がける、自分の声を聞いてみる。明日から実践できるものばかりなので、これらの本を参考に、仕事のパフォーマンスをあげる健康管理にチャレンジしてみましょう。

 

 

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