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新しい環境を自分のものにする「ボス・マネジメント」の7つのすすめ

    Interior of a cabinet新年度を迎えると新卒社員の入社、転勤や異動など、職場の環境は大きく変わりますが、その変化のなかでもどうしても避けられず、選べないのは自分の上司です。新しい上司と早い段階でいい関係を築くことができれば、仕事もずっと進めやすくなるもの。最近では、部下が上司をうまく「利用する」ためのボス・マネジメントという概念も誕生しました。日本ではそこまで知られていませんが、米国でのボス・マネジメントの取り組みは進んでいて、組織行動論を学ぶMBAのカリキュラムにも取り入れられています。ここでは、上司を資源と見立てて最大限に活用する新しい概念「ボス・マネジメント」について見ていきましょう。

     

    ボス・マネジメントとは?

    記事96_2ボス・マネジメントとは、言葉の通りボスをマネジメントするというもの。一般的なマネジメントの概念と違うのは、「部下が目的を果たすために、上司を動かす」という考え方です。部下から能動的・戦略的に働きかけ、仕事を進めやすくすることで、よりよい上司とのコミュニケーション手法や環境作りを目指します。上司に対して何かしらの不満があったとしても、よほどの不祥事でもないかぎり、人事異動の希望は通りません。不条理な指示を行う上司とも付き合っていかなければならないのです。上司に対して受動的な態度しかとれなくなると、自分が上司に都合よく合わせるか、諦めておとなしくやり過ごすしか方法はなくなってしまいます。そのような事態に陥らないために、ボス・マネジメントという概念が誕生しました。

     

    上司を分析してみよう

    記事96_3すべてにおいて完璧な上司はいません。上司との問題をあげようとすれば、枚挙にいとまがないでしょう。それでも一企業人である以上は、上司を無視して業務を進めることはできません。上司には、次の7つの機能があると言われています。

    1. キャリア・コーチ・・・なりたい姿を実現するための相談相手
    2. アセッサー   ・・・仕事の成果や部下の能力の評価者
    3. トラブルシューター・・・トラブルの処理役・謝罪役
    4. スタンパー   ・・・GOサインを出す承認者
    5. ハイパー・プロフェッショナル・・・ノウハウを教える師匠
    6. コ・ワーカー  ・・・できない仕事を代行するパートナー
    7. ネットワーカー ・・・必要な人脈の紹介者

    こうした上司特有の機能をうまく活用できるようになるには、信頼を得て、ボス・マネジメント力を磨く必要があります。

     

    ボス・マネジメントのポイント

    記事96_4的確な「報・連・相」は基本
    上司との信頼関係を築く第1歩は、しっかりコミュニケーションをとって合わせることです。それは決してご機嫌とりということではなく、具体的な報告、連絡、相談を密にする基本を怠らないという意味。報・連・相の目的とは「相手と共有する」こと。上司が分かっていない事柄を作らない気配りこそ、ボス・マネジメントの第1歩なのです。

    上司の好みを知っておく
    言いなりになるのではなく、自分から積極的に働きかけることは、人間関係を築く上で大切なことです。上司だって人の子、好みや趣味趣向がなるべく合う部下をかわいがりたいと思うもの。業務上の提案や企画・アイデアを練る際は、上司の好みと傾向をあらかじめ研究しておくとよいでしょう。その地道な積み重ねが信頼を勝ち取るための最短の道となります。

    相手の状況を汲む
    上司にも都合があります。どうしても手が離せないときに、一方的に相談事を持ちかけてしまうと、上司も対応できず感情的な指導になってしまう可能性があります。忙しい相手に自分の都合を押し付けないよう、可能なかぎり配慮するよう心がけてみましょう。

    言い訳をしない
    たとえば、「景気が悪いから数字も伸びない」「会社の体制のせいで動けない」という言葉をよく耳にしませんか?そのようなことを発言する人について、あなたもきっとよい印象を持たないはずです。これらは当事者意識が薄く、何でも外部の仕業にする人の言い訳に聞こえます。言い訳とは、責任が自分以外にあることを主張するようなもの。仮に自分の仕業ではないにしても、誰かに責任を押し付けるような表現をしてしまうと、心証を害する原因に繋がります。だからこそあなたなりに前向きな意見や提案が必要なのです。前向きに取り組む人は、自分で変えられないものに対しても余計な言い訳はしないものです。

    記事96_5顧客と上司を同時に視野に入れる「複眼視」という考え方が、ボス・マネジメントを成功させるコツです。顧客のように上司も意識することで、同等な視点に立って、1歩先回りして行動することができます。上司の表情や態度に日ごろから関心を持って、常に一歩先にやってのけるというのがボス・マネジメントの真骨頂です。上司も顧客と見立てるつもりで切り替えてみましょう。次第に信頼を寄せてくれるはずです。

     

    参照サイト:

    ボスマネジメントを習得!上司の使い方がうまくなる秘訣
    http://careerpark.jp/13850

    「ボスマネジメント」とは? – 『日本の人事部』
    http://jinjibu.jp/keyword/detl/682/

    大谷更生総合研究所
    http://www.reservestock.jp/stores/article/1068/6308

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