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【例文付き】ビジネス英語メールの基本とポイントを解説

ビジネス英語メールの基本と意識すべき7つのポイント

グローバル化が進む現在、英語の重要性はさらに高まっており、Eメールはビジネスコミュニケーション手段として必要不可欠になっています。このような環境下、英語でのコミュニケーションは、かつてのように少数の「国際派」だけが行うものではなくなりました。より多くのビジネスパーソンが、英語でEメールを使う時代がやってきたのです。

ビジネス英語メールを書くことが、基本的なビジネス技能として求められることもあります。

本記事ではビジネス英語メールの基本構成、挨拶や自己紹介から催促・返信など、シーン別で使える例文や、書く時のポイントなどを解説します。

ビジネス英語メールの基本構成

日本語でメールを書き始めた新人の頃を思い出してください。先輩が書くメール、取引先から受け取るメールなどを真似たり、パターン(型)を読み取ったりして自身の型を確立していった人も多いのではないでしょうか。英語でメールを書く時も同じです。

▼件名
メールの受信者がまず見る情報は、送信者のメールアドレスと件名です。読み手は、この2つの情報を手がかりに、どのメールから読むべきかの優先順位を判断します。したがって、件名を見ただけで、どんなアクションを取るべきかが分かるよう具体的に書くことがポイントです。

▼導入
導入部分では、簡単な挨拶を入れましょう。上記の例では、相手から送られてきた回答に対して簡単に謝意を述べています。あくまでも短く簡潔に書くことがポイントです。

▼結論・主旨
最初に「このメールの目的」を伝えます。達成したいことを相手に理解してもらい、具体的アクションを取ってもらえるように簡潔に記載しましょう。記載する頻度が高い要素ですので、ある程度パターンを決めておくてよいでしょう。例えば、“ I am writing to …“などです。

▼詳細
ここでは、結論・主旨をより詳しく書いたり、裏付けとなるデータを示したりして、相手に納得してもらえるよう、簡潔に記載しましょう。読みやすくするために、記号や箇条書きなどを使うと効果的です。

▼結びの言葉
上記例にもあるように、相手に対する気遣いを述べることも大切なのですが、相手にどんなアクションを取って欲しいかを具体的に書くことがより重要です。「何卒よろしくお願いします」などの漠然とした書き方ではなく、「いつまでに返信が欲しい」など、具体的なアクションを書くことをおすすめします。この点は、日本語で書くメールとは違う点です。

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構成別|英語メールの例文

では、具体的に使用シーンごとの英語例文をご紹介します。

導入

①宛名(挨拶)

【男性】 Dear Mr. XXXX,
【女性】 Dear Ms(Mrs). XXXX,
【相手が親しい時】 Hello(Hi) XXXX,
【相手の属性が分かっているとき】 Dear Customers,(お客様) / Dear Employees,(従業員)

②自己紹介

ステップ①自分自身の紹介
まず、”I am (名前)、(役職名)at (会社名) ”で自分自身の紹介をします。

ステップ②コンタクト経緯(誰かに紹介された場合)
次に、”I was referred to you by(紹介者の名前)at (紹介者の会社名)”の表現でコンタクト経緯を伝えます。

ステップ③勤務先の紹介
最後に、”We are(どのような会社)” もしくは”We provide (提供しているサービス、製品)”で勤務先の紹介を添えます。

上記の3ステップをまとめると以下のようになります。

I am Hiro Toda, Product Development Manager at ABC Inc.
I was referred to you by Professor Takahashi at XYZ University.
We are a leading manufacturer of specialized automobile parts.

ABC社商品開発部長の戸田博之です。
XYZ大学の高橋教授からご紹介いただきました。
弊社は特殊自動車部品のトップメーカーです。

③お礼を伝える

Thank you for your message.
(メッセージありがとうございます。)

Thank you very much for your quick reply.
(迅速なご回答ありがとうございます。)

Thank you for your order.
(ご注文ありがとうございます。)

Thank you for your interest in our services.
(当社サービスにご関心をいただき、ありがとうございます。)

Thank you for your patience.
(お待ちいただきありがとうございます。)

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結論・主旨

14のケースに分けて例文をまとめました。
============
01)目的を伝える
02)良いニュースを伝える
03)悪いニュースを伝える
04)アポイントをとる
05)問い合わせをする
06)見積もりをとる
07)注文する
08)出荷、発送を通知する
09)受領を伝える
10)催促する
11)会議、イベントを通知する
12)苦情を伝える、謝罪する
13)時間の調整を報告、依頼する
14)添付ファイルの説明
============

目的を伝える

メールの冒頭で、その目的を簡潔に述べることは、メールでのコミュニケーションの基本です。書き出しをパターン化することで、悩む時間を節約するなど、工夫するとよいでしょう。  「取り急ぎ…します」というニュアンスを出す際の表現も紹介します。

I am writing to inform you that we will be launching our new product next week.
(来週新商品を発売することをお伝えするためメールを差し上げます。)

This is to remind you of an upcoming sales meeting next Monday.
(来週月曜日に迫りました営業会議について、改めてお知らせします。)

Just to let you know that we have received our order today.
(ご注文をいただいた件、取り急ぎご報告申し上げます。)

良いニュースを伝える

先に紹介した“I am writing to“ や ”This is to“は、良いニュース、悪いニュースいずれを伝える場合でも使えますが、良いニュースを送る時には、次のような表現が用いられます。

We are pleased to announce the opening our Shinagawa Branch.
(弊社品川支店開設をお知らせ申し上げます。)

We are delighted to inform you that we have successfully launched our new product today.
(本日成功裡に新商品発売ができましたことを報告申し上げます。)

悪いニュースを伝える

逆に悪いニュースを伝える際は、次のような表現がよく用いられます。

We regret to inform you that we are unable to ship your order.
(申し訳ございませんが、ご注文の品をお届けすることができかねます。)

I am sorry to inform you that we need to cancel the meeting with you.
(申し訳ございませんが、ミーティングをキャンセルさせていただかなければなりません。)

アポイントを取る

アポイント取得の依頼には、丁寧な依頼表現である次のような表現がよく使われます。もしくは、“Would it be possible“などのフレーズを使い質問形式にして、相手に選択肢を与えるような依頼を行うと丁寧さを表現できます。

We would appreciate it if you could set up a meeting with us.
(会議の設定をお願いできれば幸いです。)

Would it be possible for you to spare some time to meet with us sometime next week?
(来週のどこかでお時間をいただくことは可能でしょうか。)

問い合わせする(製品について)

先ほど紹介した「目的を伝える」の表現は、問い合わせの主旨を表現することもできます。また、こちらの興味を伝えると、相手の対応がよくなる可能性もあります。“as follows“は、「以下の通り」という意味で、項目を列挙する際に便利な表現です

I am writing to inquire about your online banking application.
(貴社のオンライン・バンキング・アプリケーションについてお問い合わせいたします。)

We are very much interested in your product #12345 and would like to ask you a few questions as follows;
(貴社商品#12345に大変興味があり、以下の通りいくつか質問させていただきます。)

見積もりを取る

「~商品について見積もりをお願いしたい」という旨を伝えたい場合は以下のような表現を用います。商品は“product“、“items“などの語彙で表現できます。

Could you send us the quotation for the following products?
(下記商品の見積もりをお送りいただけませんか。)

We would appreciate it if you could quote us the price for your product XYZ.
(貴社商品XYZの価格についてお見積もりいただけると幸いです。)

We would like to have your quotation on the following items.
(下記商品についてお見積もりいただけきたいと存じます。)

注文する

注文は“order“ですが、「注文する」という場合は、“place an order“のように、placeという動詞と共に表現するとよいでしょう。“for the following items”(以下の商品について)や“as follows:”(以下の通り)との表現に続けて注文の詳細を示します。

I would like to place an order for the following items.
(下記商品を注文いたしたく存じます。)

I would like to order the following products:
(以下商品を注文いたしたく存じます。)

出荷、発送を通知する

「出荷」は動詞であれば“ship“、名詞であれば“shipment“と表現することが多いです。

I am writing to inform you that we have shipped your order #12345 today.
(本日ご注文商品#12345を発送いたしましたこと報告申し上げます。)

This is to notify you that we have shipped your order #12345 today.
(本日ご注文商品#12345を発送いたしましたこと報告申し上げます。)

I am writing to inform you that the shipment of your order #12345 is on schedule and should arrive next week.
(ご注文いただいた商品#12345は予定通り発送され、来週には到着する見込みであることをお知らせいたします。)

受領を伝える

「出荷、発送を通知する」表現と同じような表現を使います。また、メールの受領通知では、次のような表現が使えます。

①出荷、発送を通知する表現

I am writing to notify you that we have received your shipment today.
(本日お送りいただいた商品を受け取りましたこと、報告申し上げます。)

This is to inform you that I have received my order from you today.
(本日弊社が注文した商品を受け取りましたことを報告申し上げます。)

②メールの受領通知の表現

I acknowledge receipt of your email informing us about the shipment delay.
(発送遅延のお知らせについてのご報告のメール、拝受しました。)

催促する

直接的な表現で支払いや配送を依頼する方法もありますが、未着を知らせるという文にすると、少し表現を柔らかくすることができます。

①支払いを依頼する表現

I am writing to ask for your payment of 3,000 dollars by Friday this week.
(3,000ドルを金曜日までにお支払いいただきますようお願い申し上げます。)

②配送を依頼する表現

This is to ask for your immediate delivery of the following items.
(下記商品を直ちに配送いただきますようお願い申し上げます。)

③未着を知らせる表現

I am writing to remind you that we have not received our order #12345 yet. Please check your record and inform me of the status of the shipment.
(注文いたしました商品#12345を未だ受け取っていないことを改めてお伝えいたします。記録をご確認の上、発送状況をお知らせいただきますよう、お願い申し上げます。)

会議、イベントを通知する

会議やイベントの開催通知や、招待する際の表現には以下のようなものがあります。

I am writing to inform you that we will be holding a marketing meeting next Monday.
(来週月曜日にマーケティング会議を開催することをお知らせいたします。)

We are pleased to announce that we will be hosting a sales event next week.
(来週セールスイベントを主催いたしますこと、報告申し上げます。)

You are invited to participate in the upcoming event held on next Friday.
(来週金曜日に開催いたしますイベントへのご参加をお願いいたします。)

苦情を伝える ・謝罪する

苦情を言う際に、日本語では「クレーム」という言葉が使われますが、英語では”complain”(動詞)または”complaint”(名詞)を使いますので、ご注意ください。もちろん「苦情」という言葉を使わず、「問題を報告する」という形式も可能です。

返金(refund)または交換(replacement)を請求する場合は以下のような表現となります。

①「苦情」を使った表現

I am writing to complain about your product number #12345, which I bought at your Ginza Branch on July 10.
(貴社銀座支店で7月10日に購入した商品#12345について、苦情を申し上げます。)

②問題を報告する形式の表現

This is to inform you that there was a tear on the T-shirt I purchased at your shop on July 1. Is it possible to ask for a refund or replacement?
(貴社支店で7月1日に購入したTシャツに破れた箇所があったことを報告申し上げます。返金または交換をお願いできますでしょうか。)

時間の調整を報告、依頼する

ただ「時間をください」とするよりも、理由を述べて「時間の猶予をお願いする」という文面にすることをおすすめします。

I am writing to let you know that preparing the requested changes to the documents may take some additional time due to the complicated nature of the changes.
(ご依頼いただいた書類の変更につきましては、修正が複雑であるため、準備には想定以上の時間がかかる点、報告申し上げます。)

We would like to ask for your patience until sometime next week, because the changes you requested may take more time than we had estimated.
(ご依頼いただいた変更につきましては、見積もりよりも時間がかかる可能性があるため、来週までお待ちいただきますようお願い申し上げます。)

添付ファイルの説明

メールにファイルなどを添付する際は、相手が気づきやすいよう、本文中に一言「添付した」という主旨の文言を入れることをおすすめします。また、添付ファイルの内容がわかるような一言を添えるとより丁寧です。

I have attached the directions to our office from the airport so that you can find our place easily.
(場所を容易に特定いただけるよう、空港から当社事務所までの地図を添付いたします。)

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結びの言葉

次のアクションを求める

結びの言葉は、「何卒よろしくお願いいたします」のような抽象的表現ではなく、具体的なアクションを求める文にしましょう。

Please send us your reply by Friday this week.
(今週金曜日までにご返信お願いいたします)

We look forward to hearing from you.
(ご返信をお待ちしております。)

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ビジネス英語メールを書く時の5つのポイント

英語でビジネスメールを書く場合、何よりも気を付けるべき点は曖昧な表現を避け、要件や目的をはっきり伝えることです。以下5つのポイントを心がけて書いてみてください。

結論ファースト

日本語に比べ、ビジネス英語メールは「結論」「目的」を最初に書く傾向が強いため、冒頭から「このメールは、こういう主旨で書いています」と伝えるスタイルが一般的です。日本語で言う「お世話になります」や「貴社ますます…」などの儀礼的な挨拶は不要と考えて構いません。

曖昧さを排除する

英語ビジネスメールにおいて「曖昧な表現」は避けましょう。日本語で言うところの「なるべく早く」や「可能な限り」といった表現は、読み手の判断次第で差が生じてしまいます。相手を気遣う文化と違い、欧米は合理性を優先する傾向が強いため、はっきりと伝える方が好まれます。

簡潔かつ明瞭に

英語ビジネスメールでは、長文は好まれません。メール全体の長さもさることながら、一文一文の長さも「できるだけ短く簡潔に」ということが重視されます。こうしたことから、「能動態で書く」ことが基本とされます。また能動態では、誰が行動するかがはっきりしているので、責任の所在を明確にできるという意味もあります。

〇 My colleague will send you the document by 3pm today. (能動態)
(同僚が本日午後3時までに書類をお届けいたします。)

× The document will be sent to you by my colleague until 3 pm today.(受動態)
(書類は、同僚から本日午後3時までに届けられます。)

文法よりも情報の正確さが大切

日本人の多くは、文法的な正解にとらわれがちですが、それよりも大切なのは記載する情報の正確さです。金額・商品名・配送時刻などといった取引上重要となる情報を間違えると、致命的なミスになりかねません。文法の正しさにとらわれず、情報の正確性を優先するようにしましょう。

日本語のビジネスメールとの違いも心得よう(時間の尊重)

日本でのビジネスメールは、人間関係を尊重する表現を重視する傾向があるかもしれませんが、英語を日常言語としている人とのビジネスメールでは、むしろ効率性やスピードを尊重する傾向があります。時候の挨拶などはなくてもよいと考える人が多いのです。お互いに取って貴重な経営資源である「時間」がより大切という考え方です。結論を先に述べる、曖昧さを避ける、あるいは希望するアクションを具体的に記述するなども、この「時間を尊重する精神」からきているものと思われます。

 

サーブコープのバイリンガル秘書がサポートします

いかがでしたか。英文ビジネスメールは日本語を英語に直訳しただけでは伝わりにくいものです。今回紹介した表現を参考に、ビジネスシーンにあわせて英語メールを作ってみてください。

サーブコープ秘書は海外育ちや海外留学経験者、インターナショナルスクール出身者が多く、英語をはじめとした多言語に精通しています。英文メールを作成する際はもちろん、英語での資料作成、海外出張へ通訳として同行するなどハイレベルなご要望にもお応えします。お困りごとがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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文・戸田博之

日本ビジネスメール協会認定講師。オフィス エイ・エイチ代表。大手銀行・外資系金融企業で海外勤務を含む海外関連業務に長年従事。大学(早稲田、明治、法政)で英語講師を務める傍ら、社会人向けビジネス・ライティング指導に注力。2020年、英文ビジネスに関わる博士論文で東京大学大学院より博士号取得。

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