サーブコープブログ知識・ノウハウ英語ビジネスメールの「書き出し」や「結び」のパターンとは? 使い分けのコツも解説

英語ビジネスメールの「書き出し」や「結び」のパターンとは? 使い分けのコツも解説

公開日 2019.11.27 更新日 2023.09.12

交渉

英語でビジネスメールを作成する機会のあるビジネスパーソンに向けて、前回は書き出す前に押さえておきたい5つのポイントを、英語教師歴20年以上の戸田博之さんにうかがいました。

今回は、メールの書き出しとなる「敬辞」から「件名」、「本文」、結びとなる「結辞」や「署名」で使われる一般的な表現を解説していただきます。

敬辞は送付相手で使い分け

 メール本文の書き出しとなる「敬辞」を、ケース別にわけてご紹介します。相手の性別や名前が分かっている場合はシンプルですが、ビジネスメールの場合、相手が複数人の場合や、性別が分からない場合もよくあります。下記をぜひ参考にしてみてください。

送付相手 敬辞(書き出し)
男性 (Dear) Mr. xxxxx,
女性 (Dear) Ms. xxxxx,
親しい人 Bob,などの相手の名前
名前が不明 Dear Sir/Madame,
Dear Customers,
Dear Employees,
Dear Friends,
Hi,
Hello,
性別が分からない Dear Sam White,
  1. 敬称の後は末尾に「カンマ」をつけるのが基本
  2. 初対面の相手には“Dear”をつけるのがおすすめ。Dear+Mr./Ms.が一番丁寧
  3. 性別が分からない場合は、”Dear Kim Anderson”といったようにDearの後に姓と名を両方とも書けばOK

相手の名前が分からない場合は、”To Whom it May Concern”(関係者各位)といった表現も使えます。ただ、もし担当部署などが分かっている場合は、”Dear Sales Manager”(営業部長様)など、より具体的な名称を使用する方が望ましいです。

件名を書く際のポイント

メール

件名は、「短く、簡潔に」が原則ですが、本文の中身を具体的に示すものにすべきです。

”Request for meeting”(ミーティングのお願い)など、具体性に欠ける件名では、同じような件名のメールに埋もれてしまいます。相手に必ず読んでもらうには、

”Confirmation Request for Meeting on September 15”(9月15日のミーティング確認について)

とするのがおすすめです。相手に「このメールは読まなければ」と思わせるように工夫してみましょう。

本文は「結論→詳細→結論」の順

本文を書くときのポイントは「結論」、「詳細」、ふたたび「結論」という流れを押さえることで、読みやすさや伝わりやすさにつながります。

日本語では「いつもお世話になっております」などの時候のあいさつで書き始めるのが通常ですが、英語の場合、あいさつがなくてもマナー違反にはなりません。ただし、どうしてもあいさつから始めたい場合は、以下のような表現を使うのもいいでしょう。

時候の挨拶(例)

  1. I hope this email finds you well.
    お元気のことと存じます。
  2. I hope everything is going well with you.
    すべて順調と存じます。
  3. I hope you had a nice weekend.
    良い週末をお過ごしのことと存じます。
  4. Thank you very much for your message yesterday.
    昨日はメッセージを頂戴し、ありがとうございました。

「結論」を書くときのコツ

では、本題となる「結論」について説明します。英語の場合、メールの目的や用件を単刀直入に伝えるのが基本です。「結論」を書く際のコツについて解説します。

書き出しの文をパターン化

  1. I’m writing to notify you of our new policy.
    私たちの新しい方針についてご報告します。
  2. This is to announce the result of your customer survey conducted in March.
    3月に実施された消費者調査の結果をご報告します。

「結論」では、書き出しの文をパターン化することで悩まなくて済み、時間短縮につながります。

メールの結論(目的)を示す、“I’m writing to”または”This is to”のどちらかを使うのがおすすめです。
そのほか、良い知らせには “I’m pleased to”(おかげさまで、嬉しいことに)、悪い知らせなら、”I’m sorry to”(残念なお知らせですが)と始めることもできます。

会社を代表して書く場合は、主語を”I”ではなく、”we”とします。

目的に応じた動詞を使う

結論の書き出し文では、”to~”の続きに必ず動詞が入ります。目的別の動詞を知っていれば、さらにスムーズです。下記、目的別の動詞をいくつか例示するので参考にしてください。

  1. 報告、通知
    let you know, announce, inform
  2. 質問
    ask, inquire
  3. 回答
    answer, reply, respond
  4. 依頼
    ask, request
  5. 確認
    make sure, confirm
  • We are pleased to announce that we will be launching a new product early next month.
    来月早い時期に、新商品を発売することを発表いたします。
  • I would like to ask you about your new product.
    貴社の新しい商品について質問させてください。

「詳細」は“箇条書き”をうまく利用する

メールの目的を示した後は詳細です。例えば、会議の開催を伝えたことを受けて、開催日時、場所、議題などを記述する部分です。説明が長くなり読みにくいメールになることを避けるために、無理に文にせず、箇条書きや記号などを有効に使うとよいでしょう。

==================================
The details of the meeting are as follows:

■Date and Time: 1 p.m., Wednesday, October 31
■Venue: Conference Room #3, Building 14
■Agenda: Sales review of Q2 and Forecast for Q3

会議の詳細は、以下の通りです。

■日時: 10月31日(水)午後1時
■場所: 14号館第3会議室
■議題: 第3四半期の売上回顧と第3四半期売上予測
==================================

「以下の通り」は、as follows:、またはas below:とします。末尾にコロンを入れてください。

2度目の「結論」は相手のアクションを求める

ビジネスメールの目的は、仕事を前に進めることです。最後にふたたび「結論」を書き、相手のアクションを求める文を入れてください。日本語では、「何卒よろしくお願いします」という表現をよく使いますが、英文ではより具体的に書く方が効果的です。一例をあげます。

  • Please confirm your acceptance to our offer by 5 p.m. Friday.
    金曜日午後5時までに、弊社申し出をお受けいただけるかご確認ください。
  • Could you let me know your availability by noon tomorrow?
    明日の正午までに、ご都合をお知らせください。

 「結び」は3パターンを覚えればOK

ビジネスマン

結びとなる「結辞」には非常に多くの種類があり、ニュアンスもまちまちです。以下はどんな場合にも使える表現です。

  1. Kind regards,
  2. Best regards,
  3. Sincerely,

署名のポイント

署名欄には、名刺の情報を入れることが原則。省く場合でも電話番号は欠かさず入れましょう。情報の同時性を求める場合は、電話が有利です。電話番号の表記は、海外顧客も意識し+81-3-3214-5618と、国番号、市外局番(0なし)、番号とします。

サンプルメールは、こちらの記事をご参照ください。

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サーブコープ秘書は海外育ちや海外留学経験者、インターナショナルスクール出身者が多く、英語に精通したバイリンガルばかり。英文メールを作成する際はもちろん、海外出張へ通訳として同行することも可能ですので、ぜひご利用ください。

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    文・戸田博之
    日本ビジネスメール協会認定講師。オフィス エイ・エイチ代表。海外勤務を含む海外関連業務に主に従事した後、米国で独立。早稲田大学、明治大学他での講師他、企業向け英語研修も多く手がける。

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