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企業PRやファン獲得のメリットも!成功事例で見るクラウドファンディングで資金調達を行う魅力とは?

    インターネットを通じて不特定多数の人から事業資金を集める「クラウドファンディング」。今回はクラウドファンディングで資金調達を行うメリットについてご紹介します。

    クラウドファンディングによる資金調達で起業に成功した事例

    クラウドファンディングによって資金調達を行い、起業に成功した事例を3つご紹介します。

    町村SHARE VILLAGE

    出典:http://sharevillage.jp/

    築133年の古民家をひとつの「村」に見立て、村おこし(古民家を活用したイベントの開催など)を行うプロジェクト。「Makuake」で出資を募り、目標金額100万円の5倍以上にあたる571万円の資金調達に成功しました。出資者は改修費用を負担する代わりに「村民」となり宿泊などの施設利用が可能です。

    「地域おこし」というテーマは人々の共感を集めやすいものの、プロジェクトを実施する場所が地方になるため、利用者に還元しにくいデメリットもあります。同プロジェクトは、対象となる古民家は秋田県南秋田郡五城目町ですが、出資すれば全国どこにいても「村民」になれるというユニークなアイデアであった点から、北は北海道、南は鹿児島まで日本中から資金を集めることができました。

    「ガジェット通信」などの、有名ニュースメディアで取り上げられたことも認知度アップに貢献しています。FacebookではMakuakeにある同ブロジェクトのページが1万7千「いいね!」を獲得するなどSNS上でも多くの人々から支持を得ることに成功しています。

    セララバアド

    出典:https://www.celaravird.com/

    ヨーロッパで学んだシェフが渋谷で開業したモダンレストラン。インテリア・内装費用の不足分50万円を目標金額にクラウドファンディングを実施し、116万円を調達しました。出資者へのリターンは、同店舗へのレセプションパーティー招待券やコースディナーの提供です。2000円から最大9万6000円まで合計6種類のコースが設定されました。

    同プロジェクトが人々の支持を集めることができたひとつ目の理由は、「味に対する確かな信頼」。シェフを務める橋本宏一氏は、スペインやデンマークで、世界ランキング1位に輝いたこともあるレストランで修行した経験があります。「この人の作る料理が食べてみたい」と思わせる確かな実績は出資者に安心感をもたらしたことでしょう。

    ふたつ目の理由は、「事業計画の緻密さ」。橋本氏はプロジェクトを立ち上げるにあたり、生産者を直接訪れて材料を吟味したり、オリジナルの器を製作したりするなどのこだわりを見せています。主要な資金は別に用意し、クラウドファンディングで募集したのは内装費の不足分だけ。このように店舗コンセプトから資金計画まで準備をぬかりなく進めていたこともプロジェクトの信頼アップにつながりました。

    同ブロジェクトは有名ニュースメディア「ロケットニュース24」でも取り上げられています。その際「有名飲食チェーンでも掲載を断られたクラウドファンディングサイトに、プロジェクトを掲載できた飲食店」として紹介され、事業計画の緻密さを広くPRすることに成功しています。

    森の図書室

    出典:http://morinotosyoshitsu.com/

    深夜1時まで開いている図書館を渋谷に作ることを目的に始まったプロジェクト。1ヶ月で目標金額の10万円を大幅に上回る、953万円の資金調達に成功しました。500円~15万円までのコースがあり、出資者は金額に応じたリターンを受け取れます。リターンは店舗を訪れた際のドリンクの提供から、「望んだ本を記名入りで蔵書に加えられる」といったものまで、さまざまなユニークな形式があります。

    同プロジェクトが支持を集めたのは、ユニークなコンセプトで多くの人から共感を集めたためでしょう。発起人の森俊介氏は「小さなころから本に囲まれているのが好きだった」と語るほどの読書好き。「渋谷に図書館を作る」という夢を持っていたものの資金が足りず、クラウドファンディングの募集を実施したのです。

    「仕事帰りにそのまま立ち寄れるような図書館が欲しい」、「静かに本を読むだけの場所ではなく、飲食もできるブックバー、ブックカフェのようなお店」といった自身の理想をそのままお店のコンセプトに設定したところ、思わぬ反響を呼んだのです。

    出資者からは、資金とともに「自分もこういう店を作りたかった」、「渋谷にこんなお店が合ったら良いなと思っていた」という共感の声が多数寄せられます。1ヶ月後、支援者の数は1737人を突破。クラウドファンディングで最も多くの支援者を集めたプロジェクトとして2014年の日本記録となりました。

    クラウドファンディングで成功している会社の共通点

    前述したようなクラウドファンディングの成功事例には、以下のような共通点、ポイントがあります。

    共感、好感が持てるコンセプトで注目を集めている

    人は単に「面白そう」だと思っただけではわざわざお金を払ってはくれません。「こういういうサービスが欲しかった」、「この事業があると世の中のために役立ちそうだ」といった共感・好感を多くの人に持ってもらえるような事業コンセプトだと、出資者が集まりやすくなります。

    起業家の人柄やキャラクターが全面に出た、丁寧な事業計画でファンを獲得する

    特にベンチャーの場合、事業のコンセプトは起業家の人柄を強く反映したものになるはずです。クラウドファンディングはいわば「投資」。事業のコンセプトも重要ですが、経営者の人柄も同じくらい重要です。「この人なら安心してお金を任せられる」と多くの人に思ってもらえるような計画であったり、人柄が出ているプロジェクトには出資が集まりやすいと考えられます。

    獲得したファンが新たなファンを生み、さらに話題になる

    人は自分が良いと思ったものを他の人にも教えたくなりますし、知人友人が薦めたものは素直に受け入れやすいものです。SNSでのシェアや口コミでのプロジェクト紹介など、ファンや出資者が広告塔となることで、新たなファンや出資者を獲得するチャンスが拡大します。また、口コミが広がることでメディアに取り上げられる可能性も高くなります。

     

    クラウドファンディングは、資金調達の手段であると同時に自社の事業コンセプトや経営者の人柄をPRし、広くファンを獲得する手段でもあります。起業家にとって、自社のファンを増やすことは資金調達と同じくらい重要な課題です。そういった意味からもクラウドファンディングは起業家にとってさまざまなメリットを兼ね備えた注目すべき手段だといえます。

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