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起業にも関わる、「保証人」と「連帯保証人」の違いとは?

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マンションの賃貸時やショッピングローンの契約時、起業する際など「保証人」や「連帯保証人」という言葉を耳にする機会はありますが、その意味や違いを正しく理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。他人の保証人や連帯保証人になることで、思わぬ損害を被る危険性もあります。今回の記事では、保証人や連帯保証人の法律上の仕組みや、リスクを解説します。

保証人と連帯保証人の共通点は、「他人の債務」を保証する点

借金をしたり、賃貸マンションを借りたりすると、借りた側(債務者)には弁済する義務(債務)が生じます。このとき、債務者は、貸す側(債権者)から、「人的保証」として保証人や連帯保証人の指定を求められます。

人的保証は、債権者と債務者の貸し借りをスムーズにするための方法です。たとえば、起業する人が事業資金を借り入れたり、法人登記のためにオフィスを借りたりするためには、保証人や連帯保証人の指定をする必要があります。

まず、債務を本来負うべき者を「主たる債務者」、この債務を保証する者を「保証人」といい、保証人を定める場合、債権者は保証人と「保証契約」を交わす必要があります。

保証契約とは別に、主たる債務者と保証人との間で、「保証委託契約」が交わされることもありますが、たとえ保証委託契約がなくとも、保証契約さえ交わされていれば、保証人は法的に有効です。

「保証人」も「連帯保証人」も、ここまで説明した仕組みは同様です。つぎに、両者の違いについて解説します。

保証人と連帯保証人の違いとは

上記のように、保証人と連帯保証人は持っている権利が異なるため、督促を受けるタイミングや、保証の範囲(金額)が大きく異なります。詳しく解説していきましょう。

「保証人」は、「先に主たる債務者から取り立てて」と主張できる

保証契約を交わすと、保証人は債務を負わされるリスクが生じますが、後ほど説明する連帯保証人と比較すると、リスクは抑えられています。理由は、「催告の抗弁権」と「検索の抗弁権」という2つの権利を認められているからです。

「催告の抗弁権」とは・・・
債権者から催告(債務の履行を求めること)をされたときに、「先に主たる債務者から取り立てて」と請求できる権利です。催告の抗弁権を行使すると、「債権者が主たる債務者への催告を怠ったために弁済されなかった債務」については、保証人として弁済する義務を負いません。

たとえば、Aさんに100万円の借金があり、保証人であるBさんのところに催告が来たとしても、「債権者がAさんに先に催告していれば、Aさんから20万円は弁済されていた」という状況であれば、Bさんは少なくとも20万円の弁済から免れることができます。

「検索の抗弁権」とは・・・
主たる債務者に資力(弁済するための資金)があるときには、主たる債務者の財産から先に弁済を求めなくてはならないというルールです。この権利を行使するには、保証人は、主たる債務者に資力があることを証明しなくてはなりませんが、証明ができれば保証人は弁済を免れることができます。

これら2つの権利に加え、保証人が保証する債務には重要な特徴があります。それは、「保証人が複数いる場合は、各保証人で債務負担を分割する」という点です。たとえば、主たる債務者が100万円の借金を抱えていたとして、保証人が5人指定されていれば、各保証人が弁済を求められるのは100万円÷5人=20万円に限定されるのです。

「連帯保証人」は、債務をすべて負わされるリスクがある

銀行や貸金業者からの借り入れやショッピングローン、病院の入院費用などを手続きする場合、「保証人」ではなく、「連帯保証人」の指定を求められることが多くなります。連帯保証人は、保証人と同様、主たる債務者の債務を代わりに負いますが、保証人には認められる「催告の抗弁権」や「検索の抗弁権」が認められていません。

催告の抗弁権がないため、「先に主たる債務者から取り立てて」と請求できず、検索の抗弁権もないため、主たる債務者が十分な財産を持っていたとしても、債権者から催告されれば弁済に応じなくてはなりません。つまり、債権者から見ると、「主たる債務者」と「連帯保証人」は同じ立場ですから、抵抗することができないのです。

しかも、仮に連帯保証人が複数名いる場合も、保証人のケースとは異なり、各連帯保証人は、それぞれが債務の“全額”について責任を追うことになります。実際に債務のうちどれだけの債務を負担するかは、連帯保証人同士で決めることになるため、協議によっては、ひとりの連帯保証人が債務の全額を弁済する可能性もあります。

このように、連帯保証人に指定された人にとっては厳しいルールが設けられていますが、その目的は、債権者を保護するためです。もし連帯保証人の制度がなければ、債権者は全額を回収できなくなるリスクを負うことになるため、安心して取引をすることができず、貸し借りがスムーズに行われなくなってしまいます。

保証人を立てる時には、リスクを考慮した対処を

それでは、もし自らが賃貸マンションや賃貸オフィスなどの契約場面で連帯保証人の指定を求められた場合、どのような意識を持つべきなのでしょうか?

まずは、連帯保証人になってもらう相手に与えうる損害をきちんと認識しておく必要があります。法律上も、連帯債務者に対して、「連帯保証人が保証する可能性のある金額」や、「主たる債務者の返済見込み」などを通知するように定められています。

そうした説明をきちんと果たしたうえで、“自分自身で”きちんと返済をして連帯債務者に損害を与えないよう努めることが、信頼関係を保つためには必要不可欠です。

なお、起業時の法人登記に必要なオフィス住所を賃貸オフィスにする場合、契約時に連帯保証人を立てなければいけない物件が多いため、起業がスムーズに進まないことも少なくありません。

サーブコープのレンタルオフィスバーチャルオフィスでは、基本的に保証人が必要ですが、保証金での対応でも契約できるので、法人登記のためのオフィス住所をスムーズに取得したい場合は、検討しても良いでしょう。

 

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