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職場環境を整えることで、ストレスがたまらない働きやすい職場へ。20例の改善アイデアも紹介

テレワークや在宅勤務といった働き方が当たり前になった現在、オフィスの存在意義は大きく変化してきています。企業には社員がより快適に働ける環境づくりが求められているのではないでしょうか。本記事では、厚生労働省が公開している資料や取り組み事例をもとに、改善ポイントとアイデアを紹介します。

 

職場環境がなぜ大切なのか?

 職場環境とはつまり、上司と部下などの人間関係はもちろん、オフィスの温度や照明、疲労やストレスを癒せる休憩所、食堂やトイレなど、仕事をするうえで従業員を取り巻く、あらゆる環境のこと。

従業員を雇用する経営者は「職場における労働者の安全と健康を確保」するとともに「快適な職場環境を形成すること」が労働安全衛生法の努力義務として定められています。

生活の3分の1が職場

職場環境を整えることによって、仕事のストレスや健康状態が改善するだけなく、生産性も向上することが国内外の多くの研究によって報告されています。従業員は、生活のおよそ3分の1を職場で過ごします。パワハラ・セクハラ、暑すぎる・寒すぎる・不衛生、疲労やストレスを回復できる場所の不備など、職場環境に問題があると、従業員の心身に負担をかけ、生産性にも多大な影響をおよぼします。

働きやすい職場環境とは?

厚生労働省の調査で「働きやすい環境では、従業員の仕事に対する意欲や定着率が高まり、業績も高い傾向にある」ことが判明しています。

納得できる人事評価、労働に見合った処遇、希望に応じた配置、上司と部下との適切な関係、何でも話せる風土、心身の健康を守れる措置、仕事と家庭を両立できるなどが該当しますが、労働安全衛生法では「快適職場指針」として次の4つの視点から措置を講じることが望ましいとされています。

<作業環境> 不快に感じないよう、空気の汚れ、臭気、温度等の作業環境を適切に維持管理すること

<作業方法> 心身の負担を軽減するため、相当の筋力を必要とする作業等について、作業方法を改善すること

<疲労回復支援施設> 疲労やストレスを効果的に癒すことのできる休憩室等を設置・整備すること

<職場生活支援施設> 洗面所、トイレ等、職場生活で必要となる施設等を清潔で使いやすい状態にしておくこと

また、快適な職場環境づくりを進めるに当たって考慮すべき事項として、「継続的かつ計画的な取り組み」「労働者の意見の反映」「個人差への配慮」「潤いへの配慮」の4点も挙げられています。

「悪い」職場環境とは?

一方で、悪い職場環境とは、不快な作業環境、心身に負担をかける作業、疲労やストレスを癒す場所の欠如、洗面所やトイレが不潔など、「快適職場指針」が満たされていない状態のこととされています。

このような職場で働きたい従業員はいないでしょう。人が快適と感じるかどうかは個人差があり、物理的な面のみでは測ることはできません。しかし、多くの人にとっての快適さを目指すことを基本としつつ、各個人差にも配慮をする努力が求められます。作業環境などのハード面の改善を行い、人が不快と感じることを取り除くことが、快適化の第一歩になります。

職場環境を改善する3つのポイント

令和2年「労働安全衛生調査」によると、現在の仕事や職業生活に関することで「強い不安とストレスがある」と感じている労働者の割合は54.2%。全体の半数以上を占めています。ストレスになっている事柄は、「仕事の量」が42.5%と最も多く、次いで「仕事の失敗、責任の発生等」が35.0%、「仕事の質」が30.9%、「対人関係(セクハラ・パワハラを含む)」と続いています。職場環境の改善が必要な職場は少なくないようです。

 

では、職場環境の改善とは具体的に何でしょうか。

一般的には、労働時間、作業方法、組織、人間関係、職場の物理的レイアウトなどを整えることによって、従業員のストレスを軽減し、メンタルヘルス不調を予防することをいいます。中でも、以下の3つのポイントが重要になるので参考にしてください。

◎仕事の量・質

米国国立労働安全衛生研究所(NIOSH)は、職場環境等の改善を通じたストレス対策のポイントとして、以下のような項目を挙げています。

◆過大あるいは過小な仕事量を避け、仕事量に合わせた作業ペースの調整ができること
◆労働者の社会生活に合わせて勤務形態の配慮がされていること
◆仕事の役割や責任が明確であること
◆仕事の将来や昇進・昇給の機会が明確であること

◎対人関係

職場の対人関係を良好にすることも重要なポイントです。職場の人間関係が悪いと、従業員に多大なストレスをもたらします。パワハラやセクハラを防ぐためには、社内に相談窓口を設ける、定期的な研修の実施、産業医や外部機関のカウンセラーと提携するなど、組織としてのメンタルヘルス対策が必要です。

◎オフィス環境

国際労働機関(ILO)は、1992年の報告書で19の事業所のストレス対策事例から「職場レイアウトの改善」が効果的であったとしています。仕事を行う作業環境、休憩室などの疲労回復支援施設、洗面所やトイレなどの職場生活支援施設をより使いやすく整えることが有効なストレス対策になります。

職場環境を整える20のアイデア

職場環境を改善するには、増員によって時間外労働を削減し過重労働を防ぐといった直接的な人事施策のほかにも、照明や空調の調整、トイレを清潔に保ち、過ごしやすい雰囲気に整えるなど、緩衝材料となる取り組み方があります。

厚生労働省が公開している、実際に導入されたさまざまな企業の改善アイデアを参考に、一例を紹介します。あなたの職場でも取り入れられそうな事例をチェックし、ストレスがたまらない働きやすい職場環境へと向上させていきましょう。

仕事の量・質

1. 特定の職場に業務が集中することを防ぐため、各職場の繁閑時期に合わせ、応援対策を定期的に協議している。
2. 時間外労働・休日労働時間削減のため、「時間差出勤制度」を導入した。
3. 「報連相」から「おひたし」(怒らない、否定しない、助ける、指示する)の推奨に転換した。
4. 薄暗いミーティングルームの床面補修や照明の取り替えを行った。

人間関係

5. 遠慮ない意見を言いやすい職場環境を目指し、部課長などの管理者が参加しない会議を実施している。
6. パワハラ・セクハラなどの悩みや実態を、生活習慣委員にいつでも相談できるようにした。
7. 個人能力評価表を見直し、対話も重視。その結果をもとに資格取得や配置転換を検討している。

心身の負担

8. ストレスチェックの項目を増やし、詳細で効率的な集団分析を行うようにした。
9. テレワークを推進し、通勤負担を軽減。介護・育児に配慮できるよう複数の就業形態の選択肢を増やした。
10. 産業医の巡視回数を増やし、専門的な意見を取り入れやすいようにした。

 

残業・休日出勤

11. 毎日、定時退社時間前に「残業確認の声掛け」と「チャイム」を設定することで時間外労働を減らした。
12. ノー残業デーの曜日を取引先に合わせて変更し、社員が退社しやすい環境づくりを推奨した。
13. 必要なときに休みが取れるように、「時間単位の有給休暇制度」を導入した。
14. 適切な時間に食事ができるよう「残業食」を提供し、、社員の頑張りに応える環境作りを行った。

作業環境

15. 事務仕事が中心の従業員の椅子を、疲れがたまりにくいものに買い換えた。
16. エアコンの風が当たりすぎる場所にサーキュレーターを設置。風向きを調整できるように配慮した。

 休憩

17. 社員の気分転換・歓談・少人数の打ち合わせ・集中作業用に「木造りの多目的部屋」を設置。
18. 休み時間に社員がリフレッシュできるよう、休憩室にエアロバイクやバランスボールを置いた。

洗面所・トイレ

19. 業務効率化と衛生環境を維持するため、トイレ清掃を外部に委託した。
20. 障がいを持つ従業員でも使用しやすいよう、トイレの改装工事を行った。

まとめ

ストレスがたまらない働きやすい職場にするには、作業環境などのハード面の改善を行い、人が不快と感じる要素を取り除くことが重要です。職場環境を整えると、従業員のストレスや健康状態が改善するだけでなく、生産性の向上も期待できます。上記のアイデアを参考に、職場環境を見直してみてください。

 

 


<参考>
厚生労働省:令和2年 労働安全衛生調査(実態調査)結果の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/r02-46-50b.html
働きやすい・働きがいのある  職場づくりに関する調査  報告書
https://www.mhlw.go.jp/chushoukigyou_kaizen/investigation/report.pdf
厚生労働省:職場のあんぜんサイト
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/yougo/yougo11_1.html
こころの耳 職場環境改善ツール
https://kokoro.mhlw.go.jp/manual/
職場環境改善アクション100
https://jsite.mhlw.go.jp/fukuoka-roudoukyoku/content/contents/000659416.pdf

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