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合同会社とは? メリット・デメリットや株式会社との違いを解説

働き方改革の追い風を受け、多様な働き方を選択できるようになった今、副業として起業を検討する人も少なくないでしょう。起業するには会社形態を決める必要がありますが、中でも増加しているのが「合同会社」という形。本記事では合同会社とは何かを解説しながら、メリットやデメリットについて考えていきます。

「合同会社」とは? 株式会社の違いについて

合同会社は2006年の会社法の改正により、新たに設立できるようになった会社形態。特徴は大きく以下の2つに集約できます。

・経営者と出資者が同一であること

・出資者全員が有限責任社員(※)であること

(※)有限責任社員とは
自分が出資した分だけ会社に対して責任を負う社員。 会社が倒産した場合、有限責任社員は出資した以上には会社の負債の弁済する義務はありません。

私たちがよく耳にする「株式会社」との大きな違いは、所有と経営のあり方にあります。出資者(株主)と経営者が異なる株式会社と違い、持分会社である合同会社は、出資者と経営者が同じです。

また、株式会社が株主総会の開催や決算公開、株主間の利害調整などが必要であるのに対し、合同会社は会社の意思決定や利益の配分を出資比率によらず、自由に決めることができます。

つまり、合同会社は出資者(社員)=経営者で、出資者(社員)全員が経営に携わる持分会社でありながら、出資した分だけ責任を負うという点において、株式会社と同じ性格を併せ持つ会社なのです。

株式会社と合同会社の主な違い

 

株式会社 合同会社
所有と経営 原則 完全分離

会社法295条、331条

原則 所有と経営は同一

会社法590条第1項、591条

出資者名称 株主 社員
出資者責任 間接有限責任

会社法104条

間接有限責任

会社法580条第2項

役員の任期 (原則)取締役の任期は最長2年

会社法332条

(原則)社員に任期なし

会社法607条

代表者 (肩書)代表取締役

株主総会、取締役会で選任。(選任方法は定款で定める。)

代表取締役は、取締役の中から選任されるため、任期がある。

会社法349条

(肩書)代表社員

原則、出資者全員が代表者となる。定款で代表者(代表社員)を定めることがでる。任期は原則なし。

会社法599条

決算公告 必要

会社法440条

不要
意思決定 株主総会

会社法295条

社員総会

会社法590条第2項、591条

会社設立(定款) 公証役場で定款の認証が必要

会社法26条、30条

定款の認証不要。印紙(4万円)を貼り付ける必要があります。(電子定款の場合は不要です。)
設立費用(登記費用) (最小費用)15万円
資本金の額×1000分の7(15万円に満たないときは、申請件数1件につき15万円)
(最小費用)6万円
資本金の額×1000分の7(6万円に満たないときは、申請件数1件につき6万円)

 

合同会社の設立件数は年々増加

会社法改正から10年以上が経過していますが、設立件数は年々増えています。初年度にあたる2006年の設立件数は3,392件でしたが、2012年には1万件を超え、2018年には29,076件と3万件に到達する勢いでした。

合同会社の設立件数が増加しているのは、合同会社という形態にメリットが大きいからです。では、合同会社のメリットをみていきましょう。

 

合同会社のメリット3つ

会社設立費用が抑えられる

会社設立には「定款認証」と「設立登記」に費用がかかりますが、合同会社の場合は定款認証が不要。そのため設立費用を最少で6万円に抑えることができます。

利益配分を社員で決められるなど経営の自由度が高い

株式会社の場合は株式の保有数に応じて利益配分が決まりますが、合同会社の場合は定款で定める必要があるものの、出資比率に関係なく、社員間で自由に決めることができます。

また、株式総会もないので迅速な意思決定も可能です。経営の自由度や事業経営のフットワークの軽さが特徴です。

法人の節税メリットを受けられる

合同会社は法人です。ですから、個人事業主よりも経費として認めてもらえる範囲が広く、株式会社と同じように節税できます。

 

このほかにも、前掲の表にあるように、合同会社には役員の任期がない、決算報告が不要などメリットは少なくありません。

合同会社を選択している有名企業

アップルジャパン合同会社

アマゾンジャパン合同会社

合同会社西友

シスコシステムズ合同会社

ユニバーサルミュージック合同会社

P&Gプレステージ合同会社(旧P&Gマックスファクター)

 

このように、名だたる大企業も実は株式会社ではなく合同会社という形態を取っているケースは少なくありません。海外の大手企業が日本現地法人を設立する際、合同会社を選択する傾向があります。これは、より自由で迅速な意思決定ができることを重視していることの表れでしょう。

 

合同会社のデメリットは?

メリットの多い合同会社ですが、デメリットも意識しておく必要があります。

信用度・認知度が低い

合同会社のデメリットとして、まず一つは信用度が挙げられます。国内ではいまだ合同会社という会社形態が株式会社ほど一般的でないため、信用度がやや劣るといえるかもしれません。

資金調達の方法が限定、上場できない

また、合同会社は上場することができないため、株式会社のように、株式を発行する形での資金調達ができません。短期間で事業を拡大し上場を目指す場合、合同会社は不向きかもしれません。

社員(出資者)が対立したときにリスクが大きい

出資者と経営者が同一であること、利益配分が自由であるが故に、社員同士でのトラブルが発生すると業務に大きな影響が及ぶ可能性あります。

 

合同会社はどんな事業者に向いている?

・経営の自由度

・意思決定のスピード感

・会社設立費用が抑えられる

では、どんな事業者が合同会社に向いているのでしょうか。

 

合同会社のメリットは上記3つですが、これを踏まえると、初期投資を抑えながら、自由度の高い、スピード感のある経営を行うスモールビジネスの起業に向いているといえます。

 

法務省の登記統計によれば、2018年に国内で設立された企業は約11万6200社。うち合同会社は25%にあたる、2万9,076社でした。新規設立の法人の4社に1社が合同会社ということになります。株式会社に比べて認知度が低いとはいえ、設立コストをかけたくない、出資比率に関係なくフラットでスピード感を持って会社を立ち上げたい場合は、合同会社のメリットを十分活用できるでしょう。

 

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参照:
e-Gov|法令検索
国税庁HP|No.7191 登録免許税の税額表

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