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英語の電話応対も安心!ビジネスパーソンが最低限知っておきたい10フレーズ

ビジネスコミュニケーションにおいて、Eメールやチャット、Web会議ツールが急速にその重要性を高めてきた現在も、電話の役割は大切です。同時性のあるコミュニケーション手段であるため、相手の反応をすぐに知り、仕事を迅速に進められることが電話のメリットです。

話し言葉という意味で日常会話との共通点もありますが、電話独特の表現方法も存在します。電話応対をするなら身につけておけると安心です。

電話でのコミュニケーションを英語で行うことは、「英語力に自信がない」「聞き取りが苦手」という人にとっては頭の痛い課題です。まず定型表現を多く知ることが、大いに克服に役立つでしょう。

今回は、英語が苦手な人でも最低限知っておきたい電話コミュニケーションの定型表現を紹介していきます。

最低限の応対フレーズ

英語力に自信がなく、応対が難しい場合でも最低限知っておきたいフレーズを紹介します。

電話に出るときのあいさつ

相手にとって、話すべき相手につながっているか否かが最大の関心事です。そのため、当然名乗りが必要となります。次のような表現が一般的です。

“Hello. This is Hiro Toda speaking”
「こんにちは。戸田博と申します」

“This is (自身の名前)”と名乗るのが一般的で、電話独特の表現です。冒頭に“Good morning”や“Hello”などのあいさつを入れることも忘れないようにしましょう。また、電話独特の表現として、“This is (自身の名前) speaking.”と最後の“speaking”も覚えておきましょう。

利用可能シーンあいさつの表現名乗る表現
制限なしHello/HiThis is (Hiro Toda) speaking
午前中Good morning
午後Good afternoon
午後(5時以降など)Good evening

 

ビジネスにおいては、組織名を名乗ることが求められる場合が多いですが、その際は、“at (会社名)”を付け加えます。

“Good afternoon. This is Hiro Toda at ABC Bank speaking.”
「こんにちは。ABC銀行の戸田博です」

Point!】
続けて”How may I help you?”と用件を聞くまでが基本の流れです。まずは最低限、名乗る表現を覚えて、自信があれば “How may I help you?” を追加しましょう。
例)Hello. This is Hiro Toda at ABC Bank speaking. How may I help you?

英語がわかる担当者に代わるときに使えるフレーズ

英語が不得意で、誰かよく話せる人にとにかくつなぎたいという場面もあると思います。そんなときには、次のようなフレーズが使えます。

まず英語が話せないことを伝えましょう。

“Sorry, I do not speak English.”
「申し訳ありませんが、英語が話せません」

“Sorry”をつけると丁寧な言い方になります。

続けて電話をつなぐことを伝えましょう。

初心者向け(簡単な表現)

つなぐは、transfer you”を覚えましょう。続けてPlease hold.”(「少々お待ちください」)と付け加えると、より気が利いた対応になります。

“Let me transfer you. Please hold.”
「おつなぎします。お待ちください」

“Please hold while I transfer you.”
「おつなぎする間、お待ちください」

 

つなげてSorry, I do not speak English. Let me transfer you. Please hold.”のように言うとより自然で丁寧な英語になります。

英語が話せないことを伝える表現英語が話せる人に代わることを伝える表現
Sorry, I do not speak English.

申し訳ありませんが、英語が話せません。

Let me transfer you. Please hold.

おつなぎします。お待ちください。

Please hold while I transfer you.

おつなぎする間、お待ちください。

 

中級者向け(より丁寧な表現

つなぐは、transfer you” 以外にput you through”またはconnect you”という言い方もあります。Please hold.”もPlease stay on the line”というより丁寧な表現があります。

“Let me put you through to a person who can speak English well. Please hold.”
「英語の話せるものにおつなぎします。お待ちください」

“Please stay on the line while I connect you to someone who can speak better English.”
「英語がもう少し話せるものにおつなぎする間、お待ちください」

こちらもSorry, I do not speak English”とつなげてより自然で丁寧な英語になります。

例)“Sorry, I do not speak English. Let me put you through to a person who can speak English well. Please hold.”
「申し訳ありませんが、英語が話せません。英語の話せるものにおつなぎします。お待ちください」

英語が話せないことを伝える表現英語が話せる人に代わることを伝える表現
Sorry, I do not speak English.

申し訳ありませんが、英語が話せません。

Let me put you through to a person who can speak English well. Please hold.

英語の話せるものにおつなぎします。お待ちください。

Please stay on the line while I connect / transfer you to someone who can speak better English.

英語がもう少し話せるものにおつなぎする間、お待ちください。

 

用件を聞いて担当者につなぐときに使えるフレーズ

次に、最低限の情報を得てから担当者につなぐケースを解説します。少しカジュアルな表現と丁寧な表現の2パターンを紹介します。まずは覚えやすい方を使って、慣れてきたら丁寧な表現を使うのがおすすめです。

名前を聞くフレーズ

礼を失わない範囲で、かつ簡単に名前をたずねるには、次のような表現が使えます。

カジュアルな表現

“What is your name?”
「お名前は?」

丁寧な表現

“May/Can I have your name, please?”
「お名前頂戴できますか?」

Your name, please?”も通じますが、丁寧な表現ではないので上記のいずれかを使うとよいでしょう。

用件を聞くフレーズ

次に用件を確かめる表現です。

カジュアルな表現

“What can I do for you?”
「ご用件は?」

丁寧な表現

“How may/can I help you?”
「どのようなご用件でしょうか?」

“What can I do for you?”は、ビジネス表現としては、ややカジュアルです。How may I help you?”あるいはHow can I help you?”を標準的な表現として覚えておくことをおすすめします。

担当者を聞くフレーズ

相手が話したい担当者、あるいは担当部署をたずねるには、次のような表現が使えます。

話したい担当者を聞く表現

“Who would you like to talk/speak to?”
「誰におつなぎしましょうか?」

話したい部署を聞く表現

“Which department would you like to talk/speak to?”
「どの部署におつなぎしたらよろしいでしょうか?」

担当部署を確認し、つなぐかたずねる表現

ある程度用件を相手が伝えてきて、担当部署を特定できそうなら、次のようにたずねることもできます。

“Shall I connect/transfer you to someone in the ______ department?”

“Shall I put you through to someone in the ______ department?”

「(部署名)におつなぎしましょうか?」

______にはmarketing department”(マーケティング部)やfinance department”(財務部)など部署の名前が入ります。

例)“Shall I connect/transfer you to someone in the marketing department?”
「マーケティング部におつなぎしてよろしいでしょうか?」

Point!】
”Shall I”、”Would you like me to”といった「~しましょうか?」の表現は覚えておくと、応用範囲が広いです。

担当者につなぐフレーズ

担当者や部署につなぐフレーズです。担当者あるいは担当部署の「担当している」という意味を伝えるためには、in charge”という表現が便利です。the person in charge”で担当者、the department in charge”で担当部署になります。

担当につなぐ表現

“Let me connect/transfer you to the person in charge.”
「担当者におつなぎします」

“Let me put you through to the department in charge.”
「担当部署におつなぎします」

担当者があらかじめ特定できるときの表現

“Let me put you through to Mary. I’m sure she can help you.”
「メアリーにつなぎます。彼女ならきっと対応できると思います」

Point!】
“I’m sure (NAME) can help you”というのは「きっと対応出来ると思います。」という意味で、相手をより安心するための表現で、同時に担当者の名前を伝えることもできます。

担当者が不在の場合の対応フレーズ

担当者が不在時に使えるフレーズ(折り返し、伝言)

担当者が不在の場合は、まずそのことを伝える必要があります。担当者が男性の場合は”he”、女性の場合は”she”を使ってください。

不在であることを伝える表現

“Sorry, he/she is not in right now.”
「申し訳ありませんが、担当者は席におりません」

“Sorry, he/she is not available right now.”
「申し訳ありませんが、担当者はいま電話に出られません」

会議中であることを伝える表現

“Sorry, he/she is in a meeting.”
「申し訳ありませんが、会議に入っております」

Point!】
“not available”には、「離席している」やさまざまな電話に出られない状況にも使えるので、覚えておくと便利です。
また、“right now”の代わりに“at the moment”も使えます。“at the moment”はより丁寧な表現になるので、自信があれば 使ってみましょう。
例)“Sorry, he/she is not available at the moment.”

 

次に、メッセージをあずかる、あるいは担当から折り返すようなケースを考えると、次のような表現を覚えておくとよいでしょう。

メッセージをあずかるか確認する表現

“Would you like to leave a message?”
「メッセージを残されますか?」

“May/Can I take a message?”
「メッセージをおあずかりしますか?」

“leave a message”は相手にメッセージを残すか確認する表現なので主語は“you”に、take a message”はメッセージをあずかるか確認する表現なので主語は“I”になります。どちらの表現を使っても問題ありません。

折り返しお電話するか確認する表現

“Shall I have him/her call you back?”
「担当から電話させましょうか?」

“Would you like me to ask him/her to return your call?”
「担当から電話させましょうか?」

折り返しの必要性をきくにはhave”(〜させる)という意味の動詞が便利です。

担当者が不在で、自分で電話を切るときのフレーズ

いきなり電話を切ったら失礼になるので、用件を聞き終えたと思ったら以下の流れで電話を切ります。

ステップ1:「そろそろ電話を切りますよ」というサインを送る

ステップ2:こちらがとるアクションを伝える

ステップ3:あいさつする

(ステップ1)「そろそろ電話を切る」とサインを送る表現

“Can I help you with anything else?”

“What else can I help you with?”

「他にお手伝いできることはありますか?」

(ステップ2)こちらがとるアクションを伝える表現

“I’ll let him/her know that you called.”
「担当者に電話があったことを伝えます」

“I’ll ask him/her to call you back.”
「担当者に折り返しお電話するよう伝えます」

(ステップ3)電話を切るときのあいさつ

“Thank you for calling. Have a great day.”
「お電話ありがとうございました。良い1日をお過ごしください」

聞き取れない場合に使えるフレーズ

相手の言ったことが聞き取れないこともあります。丁寧に相手に何かを依頼するときに便利な表現であるCould you”やCan you”を使って、聞き取れなかった部分の繰り返しをお願いしてみましょう。いずれも「申し訳ありません。もう一度お願いします」といった意味になります。

聞き直す表現

“Sorry, can you repeat that?”

“Sorry, could you repeat that?”

“Sorry, can you repeat what you said?”

「申し訳ありません。もう一度お願いします」

Whatに続けて主語、動詞と続けると「誰々が何々したこと」という意味を伝えることができます。「あなたがおっしゃったこと」はwhat you said”とやさしい単語を並べて表現することができます。

また、聞き取れなかった部分を特定するには、次のような表現を応用するとよいでしょう。

特定の部分を聞き直す表現

“Sorry, I didn’t catch the last part?”
「申し訳ありません。最後の部分が聞き取れませんでした」

“Sorry, I didn’t catch the beginning?”
「申し訳ありません。最初の部分が聞き取れませんでした」

「特定の部分を聞き直す表現」では最後の方を聞き直したければthe last part”、最初の方であればthe beginning”を使いましょう。

Point!】
名前や特定の箇所ではなく、相手に言われたことが聞き取れなかったときは“didn’t catch that”を使って聞き直しましょう。例)“Sorry, I didn’t catch that?”
「申し訳ありません。聞き取れませんでした」

相手の話が速すぎる、声が小さい場合の表現

“Could you speak a litter slower?”
「少しゆっくりお話しいただけますか」

“Could you speak a little louder?”
「少し大きな声でお話しいただけますか?」

名前が聞き取りにくいときの表現

“May I have your name again?”
「もう一度、お名前を頂戴できますか?」

情報が紛らわしい場合に確認する表現

“Could you clarify/rephrase what you mean?”
「ご主旨を明確にしてご説明いただけませんか?」

“Could you rephrase that?”
「ご主旨を言い換えてご説明いただけませんか?」

“Sorry, did you say fifteen or fifty?”
「すみません。15ですか?50ですか?」

「情報が紛らわしい場合に確認する表現」では、clarify”(明確にする)あるいはrephrase”(言い換える)などの動詞を使うと、相手は、自分の使った表現が不明瞭だった、あるいは難しかったと気づき、やさしい言葉で言い換えてくれるでしょう。

Point!】
“thirteen”(13)と“thirty”(30)、“fourteen”(14)と“forty”(40)など数字は紛らわしく、聞き取りにくい場合が多いです。聞き直しても自信を持てない場合は、以下のような表現を使えば、間違いなく確認することができます。例)Sorry, did you mean “one” “five” or “five” “zero”?
「すみません、「15」と「50」のどちらを指していますでしょうか?」

 

どうしても聞き取りにくい場合は、綴りを聞くのも手です。

相手の名前の綴りを聞く表現

“Could you spell your name please?”
「お名前の綴りを教えていただけますか?」

聞き取りにくかった単語の綴りを聞く表現

“Sorry, could you spell that for me?”
「申し訳ありません。今のところの綴っていただけませんか?」

“Sorry, how do you spell that?”
「申し訳ありません。今のところ、どのように綴りますか?」

間違い電話に使えるフレーズ

電話の受付をしていると、間違い電話がかかってくることもあります。良い会社のイメージを保つために、丁寧な表現を忘れないようにしましょう。I’m sorry”やI’m afraid”などの表現を使うと丁寧です。どちらも「恐れ入りますが、番号をお間違えではないですか?」といった意味になります。

“I’m sorry you have the wrong number.”

“I’m afraid you have the wrong number.”

「恐れ入りますが、番号をお間違えではないですか?」

サーブコープのバイリンガル秘書がサポートします

いかがでしたでしょうか。まずは、場面ごとの定型表現を1つ2つ覚えるところから始めることをおすすめします。

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文・戸田博之

日本ビジネスメール協会認定講師。オフィス エイ・エイチ代表。大手銀行・外資系金融企業で海外勤務を含む海外関連業務に長年従事。大学(早稲田、明治、法政)で英語講師を務める傍ら、社会人向けビジネス・ライティング指導に注力。2020年、英文ビジネスに関わる博士論文で東京大学大学院より博士号取得。

 

監修・シューメーカー・ダニエル

アメリカのカンザス州出身。大学(カンザス大学、上智大学)で日本語とマーケティングを学ぶ。2014~2016年には日本で英会話スクールの講師を務め、初心者から上級者までの英会話教育に携わる。現在は外資系企業でウェブマーケティングを担当。

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