サーブコープブログ知識・ノウハウ確定申告で払いすぎた税金を「還付金」として受け取るには? 仕組みや注意点を解説

確定申告で払いすぎた税金を「還付金」として受け取るには? 仕組みや注意点を解説

税金を納めすぎた場合、納税者は「還付金」を受け取ることができますが、そのためには確定申告書を正しく作成する必要があります。本記事では確実に還付金を手にするためのポイントと、受け取り方法や受け取りの時期を解説します。

そもそも還付金とは?

還付金とは簡単に言うと、納めすぎた所得税がある場合に国から返還される金銭のこと。個人事業主やフリーランスの場合はあらかじめ「源泉徴収税額」が天引きされて支払われていることが多く、確定した税額より源泉徴収税額が多い場合、還付金を受け取ることができます。

では還付金をしっかり受け取るには、どんな点に注意して確定申告を行えばいいのでしょうか。3つのポイントにまとめました。

還付金をしっかり受け取るためのポイント3つ

「支払調書」をしっかり確認する

 自分がすでに納めた源泉徴収税額を確認するには、取引先から交付される上記の「支払調書」を確認するのが近道です。支払調書とは、支払いをした事業者が作成するもので、1年分の支払金額や源泉徴収税額の累計が明記されていますが、取引先が複数にわたる場合は、支払調書は取引先ごとに交付されることになります。

一般的に支払調書は、毎年1月に自宅に送付されます。ここに前年分の明細が記載されているため、確実に確定申告に反映させましょう。源泉徴収税の合算が、確定申告で算出した所得税額よりも多い場合は、その差額が還付金として戻ることになります。

支払調書が届かなかったら? 
支払調書は、多くの場合、支払側から受取側に送られるものですが、法律で定められた義務ではありません。したがって、すべての取引先からの支払調書が集まらない可能性も考えられます。そうした場合、取引先に支払調書の送付を依頼するか、普段の取引明細などから1年分の源泉徴収税額を自分自身で集計しましょう。

収入と必要経費をチェックする

所得税を計算するときにベースとなるのが、収入から必要経費を引いた「所得」です。個人事業主の場合、収入と必要経費を間違いなく計上することがポイントになります。必要経費の計上が漏れると還付金が減るのはもちろんですが、逆に収入の計上漏れがあると税務署から追徴税を求められる可能性があります。いずれも間違いのないように注意しましょう。

収入や必要経費をチェックするために、取引明細や領収証などが必要ですので、こうした書類は日頃から保管し、整理しておきましょう。もし取引明細や領収書などがもらえない場合は、金額や日付、内容などをメモなどに残しておくと、失念するリスクを避けられます。

さらに、仕事とプライベートで併用している費用は、計上が漏れやすいので注意が必要です。例えば自宅の一部を事務所として使っていたり、電話やインターネットなどを仕事で使っていたりする費用があれば、仕事に使う割合を考えて必要経費にし、計上を忘れないようにしましょう。

青色申告特別控除を利用しましょう

青色申告をしている人の場合、「青色申告特別控除」を利用して最大65万円を所得から差し引くことができるので、控除の漏れに気をつけましょう。なお、青色申告特別控除を利用するには期限内に確定申告をする必要があります。

 医療費や社会保険料などの「所得控除」漏れに注意
前述した通り、確定申告の基準となる所得は収入から必要経費等を引いて計算します。ここで算出された所得から、さらに差し引くことができるのが「所得控除」です。所得控除も漏れがあると還付金が少なくなってしまいます。所得控除はさまざまな種類がありますが、次の表の通り、集計が必要なものと、必要がないものに分かれるのがポイントです。

パターンAの場合、それぞれの所得控除に応じた条件により控除額が決まるため、集計作業は必要ありません。例えば勤労学生控除であれば、条件を満たせば控除額は27万円となります。そのためパターンAについては、それぞれの条件を確認し、合致する場合は確実に控除しましょう。

一方、パターンBについては、条件に合致するかを確認することはもちろんですが、集計作業も必要です。社会保険料控除であれば、毎年1月1日から12月31日の期間に納付した保険料を漏れなく集計し、確定申告書に反映しなくてはなりません。

こうした集計作業をするときに利用するのが、毎年11月頃に保険会社などから送られる証明書です。この証明書には、1年分の保険料など、確定申告のために必要な情報が記載されています。ここで注意が必要なのが、例えば生命保険を複数の会社で契約している場合です。この場合、保険会社ごとに証明書が送られるため、複数の証明書に記載された金額を自分で集計しなくてはなりません。

ちなみに、パターンBのなかでも、病院に多額の医療費を支払ったときに使える「医療費控除」と、災害や盗難などで被害を受けたときに使える「雑損控除」は、証明書が送られるものではないため、自分自身で領収書などを集め1年分の金額を集計する必要があります。

所得控除証明書は原本の保管を忘れずに

所得控除に関する証明書は、確定申告の際に添付を求められますので、必ず原本を保管しておきましょう。証明書が手元に届かない場合や紛失した場合は、保険会社等に発行を求める必要があります。

還付金を受け取る方法とスケジュール

 還付金の受け取りには、預貯金口座への振り込みと、最寄りのゆうちょ銀行各店舗または郵便局に直接出向いて受け取る2つの方法を選択することができます。

また、申告書の記載内容や添付書類などの審査に時間を要することから、国税庁は還付金の支払い手続きには「おおむね1カ月から1カ月半程度の期間を要する」としています。ただし、e-Tax(電子申告)で1月・2月に提出したものについては、2〜3週間程度で処理が可能とも記載しているので、e-Taxを利用すると還付金は早めに受け取れそうです。

いかがでしたか?個人事業主の方は、今回ご紹介したポイントを参考に、正しい確定申告をして、確実に還付金を受け取りましょう。

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参照:国税庁|税金の還付


監修・木村聡子(きむらあきらこ)

木村税務会計事務所・所長。オンラインサロン「仕事に活かすブログ教室」運営。税理士、ウェブメディアアドバイザー、著者、逆算手帳・認定講師などさまざまな分野で活動中。主な著書に「あなたの1日は27時間になる。」(ダイヤモンド社)、「先輩に聞いてみよう! 税理士の仕事図鑑」(中央経済社)など。

 

※2019年1月17日に公開された記事を再編集したものです。

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