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コワーキングスペース(Coworking Spaces)とは?シェアオフィスとの違い、利用メリット、設備や選び方までわかりやすく解説

公開日 2022.06.10 更新日 2023.10.11コワーキングスペース

アフターコロナにおいても、企業では一定割合のリモートワークが定着しており、副業やマルチワークを選択する人も増えています。こうしたワークスタイルの多様化にともない、コワーキングスペースへの注目はますます高まっています。本記事では、コワーキングスペースの意味からシェアオフィスとの違い、利用メリット、設備や選び方までわかりやすく解説します。

コワーキングスペース(Coworking Spaces)とは

会社員

コワーキングスペースとは、専用オフィススペースではなく、他の企業やワーカーと共有するオープンなスペースのことです。「コワーキング(coworking)」には「共同で仕事をする」という意味があります。

コワーキングスペースでは、オフィス空間とデスクやチェア、Wi-Fi環境、プリンター・コピー機などの設備を共用でき、会議室や電話ブースといったプライバシーが保たれるスペースもあります。さまざまな業種が集まるため、異業種交流の場としても活用されています

コワーキングスペースは、2006年にアメリカのシリコンバレーの起業家たちが共有した「Citizen Space(シチズン・スペース)」が発祥といわれ、2010年代には日本にも広がりました。コロナ禍では当初、行動制限により利用が減少したものの、テレワークの拡大で再び利用者が増えています。

\サーブコープのコワーキングスペース/
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コワーキングスペースとシェアオフィスの違い

コワーキングスペースと似た言葉で「シェアオフィス」「レンタルオフィス」「サテライトオフィス」がありますが、どう違うのでしょうか。

シェアオフィスとはオフィススペースをシェアするオフィス形態のことです。「シェア(share)」は共有の意味で、シェアオフィスは複数の人または企業がオフィスを共有・共用するワークスタイルの総称です。コワーキングスペースとレンタルオフィスはいずれもシェアオフィスの一種になります。

レンタルオフィスは、専用の個室をレンタルして使用することができます。

コワーキングスペースとサテライトオフィスの違い

サテライトオフィス(分室)とは、アクセスや災害対策などの観点から企業が本社とは別の場所に設置するオフィスのことです。コワーキングスペースは共有型のオープンスペースなのに対し、サテライトオフィスは特定の企業のオフィスである点が異なります。ただし、最近ではコワーキングスペースやレンタルオフィスをサテライトオフィスとして企業が契約して利用している場合もあります。

シェアオフィスの利用に関する記事はこちらからご覧いただけます。

コワーキングスペースのメリット

コワーキングスペース

コワーキングスペースは、メリットの多さから利用者が増え、施設数も年々増加しています。大都市政策研究機構の調査「日本のコワーキングスペースの拡大(2022年12月版)」によると、2019年6月に799施設だった全国の施設数は2022年12月には2,129施設まで増加。コロナ禍以前と比較して2.66倍まで拡大しています。※

コワーキングスペースのメリットとして、以下があげられます。

  • セキュリティ性が高い
  • 集中しやすい
  • 設備が整っている
  • 低コスト
  • ビジネスのつながりが作れる
  • ビジネス一等地を含め、好きな拠点を選べる

セキュリティ性が高い

カフェやカラオケボックスなどでもリモートワークは可能ですが、不特定多数が出入りできるためセキュリティ面の不安があります。コワーキングスペースなら入退室の管理システム、専用の電話ブース、鍵付きのキャビネットなどを備えているので、安全性が担保されます。また、カフェなどで使用できるフリーWi-Fiは不正アクセスなどによる情報漏洩の可能性があるため、ビジネス利用には不向きです。

集中しやすい

家族がいる自宅やカフェなどでは他の人の話し声や物音が気になります。作業に集中しにくいだけでなく、重要な仕事やオンライン会議には支障があるでしょう。ビジネスに特化したコワーキングスペースなら仕事に集中できる環境が整っています。また、他の人がいることで適度な緊張感があり、一人の自宅より集中できるという理由で活用する人も多いです。

設備が整っている

国土交通省の「令和3年度テレワーク人口実態調査」によると、リモートワークの実施場所として自宅を選択しなかった人の理由は、「仕事環境(執務部屋、机・椅子、インターネット環境等)が良くないから」が45%で最も多いという結果でした。コワーキングスペースは、デスクやチェア、インターネット環境、コピー機やプリンターなど、ビジネスに必要な設備が整っています。フリードリンクサービスや会議室など、自宅で仕事をするより快適な環境が得られることも魅力です。

低コスト

自宅のインターネット環境を改善したり、ビジネスに使えるコピー機やプリンターなどを用意したりするには、多くのコストがかかります。自分専用のオフィスを持つ場合は、家賃や保証金、オフィス家具、光熱費、高速で安全なWi-Fi環境、セキュリティ対策など、さらに多額の資金が必要です。コワーキングスペースは、これらの設備が利用料に含まれるため、低コストで仕事に適した環境を整えることができます。

ビジネス一等地を含め、好きな拠点を選べる

全国各地に拠点を展開するコワーキングスペースを利用すれば、自宅に近い施設だけでなく、別のコワーキングスペースで気分を変えたり、出張先や営業先近くの施設を利用したりすることが可能です。なかには海外に拠点を持つコワーキングスペースもあるので、海外出張がある人は知らない土地で作業スペースを探す手間が省けるうえ、日本と同じサービスを受けられるので便利です。

国内外問わず行動範囲の広い職種の場合は、拠点数の多いコワーキングスペース事業者と契約するのがおすすめです。

ビジネスのつながりが作れる

コワーキングスペースでビジネスのつながりが広がる可能性があります。コワーキングスペースの多くは、交流会やセミナーなど、出会いのきっかけとなるイベントを開催していて、ビジネス交流の場として積極的に利用されています。自分の仕事をするだけでなく、人脈を広めることができるのが、コワーキングスペースならではのメリットです。
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コワーキングスペースのデメリット

コワーキングスペースにはさまざまなメリットがありますが、デメリットもあります。利用する際は、以下の点に留意して施設を選びましょう。

  • 席の確保が必要
  • 周囲の音や話し声が聞こえる
  • 情報漏洩対策の確認
  • 事業者によって設備や機能にばらつきがある

席の確保が必要

コワーキングスペースは、好きな席を選んで利用するフリーアドレス制が基本です。決まった席がないため、利用者が多く利用したくても席が確保できない場合があります。しかし、固定席や個室を確保できる料金プランを提供している施設もあります。

周囲の音や話し声が聞こえる

コワーキングスペースは、ビジネス交流の場でもあるため、執務スペースに多少の話し声や音が聞こえることが一般的です。作業に集中したいときは、防音対策が必要な場合もあります。施設によっては個室を予約して利用できるので、仕事内容によってワークスペースを使い分けるのが効果的な利用方法です。

コワーキングスペースの選び方のコツはこちらの記事からご覧いただけます。

情報漏洩対策の確認

コワーキングスペースでは、PCモニターの画面が他の人に見えたり、電話やWeb会議の会話が周囲に聞こえたりすることによる情報漏洩のリスクがあります。重要な作業や商談の際は個室や電話ブースを利用するなどの対策が必須です。また、施設によっては安全性があまり高くない共有Wi-Fi回線を使用している場合もあるので、利用時にはよく確認しましょう。

事業者によって設備や機能にばらつきがある

コワーキングスペースの利用料金はさまざまで、利用可能な設備や機能にもばらつきがあります。上記のようなデメリットが発生しやすい施設もあるため、サービスや契約プランの内容をよく確認してから利用しましょう。また、複数拠点を展開しているサービスの場合は、自分が利用する可能性があるいくつかの拠点についてチェックすることがおすすめです。

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コワーキングスペースの設備と機能

コワーキングスペース

ここではコワーキングスペースが備える設備と機能を紹介します。設備や機能には、ほとんどの施設に共通しているものと、事業者や施設によって異なるものがあります。

基本的な設備と機能3つ

①ワークスペース
PCを持ち込んで作業をしたり、書類を読んだりするメインのワークスペースは、大きく分けると2つのタイプがあります。1つは「フリーアドレス」、空いている席を自由に使うタイプです。もう1つは「固定席」、自分専用のワークスペースが持てるタイプです。固定席にはオープンスペースを仕切るタイプや完全個室などがあります。フリーアドレスまたは固定席のどちらか一方しかない施設と、両方を備えていて使い分けできる施設があります。

②インターネット環境
ほとんどのコワーキングスペースでインターネット環境を利用できますが、施設によって異なるのは通信速度とセキュリティです。ビジネス用のセキュアな回線を複数引いている施設もあれば、家庭用回線の施設もあり、セキュリティの低いWi-Fiの場合はパソコンに侵入される「不正アクセス」やウイルスの感染といったリスクがあります。また、利用者数に対して回線が不足していて通信速度が十分でない場合もあります。

③フリードリンク
多くのコワーキングスペースでフリードリンクのサービスがあります。カフェで長時間仕事をする場合、何度もドリンクを注文したり、店を転々としたりする必要がありますが、コワーキングスペースなら好きなだけ長時間滞在しながら、自由にドリンクを楽しむことができます。

施設によって異なる設備と機能3つ

①会議室
会議室の有無は施設によります。また、専用会議室が設置されている施設もあれば、ワークスペースを仕切って会議用スペースに転用する施設もあります。会議室の数や広さ、稼働率、モニターなどの設備の有無も施設によってさまざまで、多くの人が集まれるセミナールームを備えている施設もあります。利用者が多い施設では、会議室を使用したいときに予約が埋まっていて使えないケースがあるので確認しましょう。

②電話スペース
コワーキングスペースは、多くの人が利用するオープンスペースが基本です。そのため、電話をする際は話し声に気を付けるのがマナー。しかし営業活動などで重要な電話をする機会が多い場合、周囲に気兼ねなく話ができ、かつ会話の内容を聞かれる心配のない電話専用ブースが設置されている施設なら安心です。

③バーチャルオフィス
コワーキングスペースのなかには、「バーチャルオフィス」を提供している施設があります。バーチャルオフィスとは、法人や個人事業主に住所をレンタルするサービスです。会社設立時に登記する会社住所は公開されるため、自宅住所で登記するとプライバシーの不安が生じる一方、スタート時から事務所を借りれば多額の費用がかかります。バーチャルオフィスサービスを利用すれば低コストかつプライバシーを守って会社登記ができます。また、丸の内や新宿など、ステータスの高いエリアで登記することも可能です。

バーチャルオフィスについての詳細はこちらの記事から。

複数拠点の利用

運営会社によっては複数の拠点を展開しており、そのような会社と契約すると、複数の拠点のコワーキングスペースを利用できる場合もあります。自宅に近い拠点をメインで利用しつつ、会議やミーティング、出張時は別の拠点を使う、地方の拠点でワーケーションを行うなど、幅広い活用が可能です。

私書箱

私書箱とは、郵便物や宅配便を受け取り、保管・転送してくれるサービスです。コワーキングスペースには、私書箱サービスを用意している施設もあります。

電話秘書

コワーキングスペースには、オプションで電話秘書代行サービスを提供している施設もあります。固定電話番号の発行と専属の受付担当のプロフェッショナルな電話応対サービスを利用でき、自社の信用度アップにつながります。

ビジネス交流会

コワーキングスペースには、ビジネス交流会を実施している施設が多くあります。また、施設側が交流会を企画していない場合でも、コワーキングスペースでは日常的にさまざまな業種の人々と知り合うチャンスがあります。そうした出会いから新しいビジネスに発展するケースも増えています。

ラウンジやバー

ラウンジやバーが併設されているコワーキングスペースもあります。仕事の休憩時間に利用したり、アフター5にさまざまなお酒を楽しんだりできます。ミニライブや交流イベントなどにも活用されています。

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コワーキングスペースのパターンと利用方法

コワーキングスペース

コワーキングスペースは、さまざまな契約パターンがあります。毎日使いたい、気が向いたときだけ短時間で使いたい、チームで使いたいなど、ニーズに合わせて選びましょう。

①月額制

継続してコワーキングスペースに通う人は、月額制の契約が向いています。月額制なら好きな時間に何度でも利用可能です。施設によっては月額プランとともに、固定のワークスペースの提供、駐車場の割引などさまざまなサービスが提供されています。

②ドロップイン

一時利用から始めたい人に適している、利用した時間ごとに料金を払う形式です。重要な仕事のために集中したいとき、出張時に立ち寄って1時間だけ使いたいときなどに、時間単位の利用ができます。ドロップインは、ほとんどのコワーキングスペースで提供されているサービスですが、施設によっては予約が必要な場合があります。

③チーム利用

複数人によるチーム利用が可能な施設もあります。オフィス以外で定期的なミーティングをしたい、複数の部署もしくは企業でプロジェクトを進めたい、スタートアップベンチャーとしてコワーキングスペースを利用したいなど、さまざまなニーズで活用されます。多くの場合、個人契約よりも料金がお得になっています。

こちらの記事ではより詳細の契約パターンがまとまっています。

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コワーキングスペースの選び方

コワーキングスペース

コワーキングスペースは、施設によって設備や機能が異なるため、選び方が重要です。ここでは5つのポイントに絞ってコワーキングスペースの選び方を解説します。
コワーキングスペースを選ぶポイントとして以下があります。

  1. インターネットの速度とセキュリティ
  2. ワークスペースの環境
  3. 会社登記サービスの有無
  4. サポートサービス
  5. 交流の場の有無

1.インターネットの速度とセキュリティ

リモートワークで利用するならインターネットの速度、セキュリティ面に問題ないかは確認すべきです。容量の大きいデータの送受信、Web会議、機密書類の取り扱いなどが安心して行える環境を選びましょう。

(1)インターネット環境
サーブコープでは24時間365日社内で監視し、最適な回線速度を確保、安全で快適なインターネットWi-Fiを提供しています。

(2)受付の有無、鍵つきのキャビネット
人の出入りを管理する体制がないコワーキングスペースはセキュリティ面が不安です。サーブコープでは、有人の受付で、入退室をチェックしています。
デスクには鍵付きのキャビネットも完備。万全のセキュリティ対策を整えています。

2. ワークスペースの環境

ワークスペースの広さや使いたい設備も選択において重要です。予約の必要性、ワークスペースの種類、広さなど、集中できる環境が整っているか確認しましょう。

サーブコープのワーキングスペースは予約不要、先着順のフリーアドレス制です。デスクのある席やソファ席、ブース席、電話専用ブースなどさまざまなスタイルのワークスペースをご用意しています。また、業界平均の3倍にあたる1人あたり12㎡の広々としたスペースを確保。プリンターやコピー機、スキャナーも完備し、すべての座席からプリント可能です。

3. 会社登記サービスの有無

法人登記を考えているなら、登記に利用できる「貸し住所」サービスがあるか確認しておきましょう。
サーブコープではオプショナルサービスとしてコワーキングスペースの住所で法人登記が可能です。国内27拠点世界各国150拠点以上のオフィスを展開しており、いずれもビジネス一等地にあります。

4. サポートサービス

求めるサポート内容によっても適したコワーキングスペースが変わります。電話応対をまかせたい、コピーや資料作成を依頼したい、インターネットやパソコントラブルのサポートを受けたいなどニーズにあわせて選びましょう。

サーブコープでは専用の固定電話番号の発行、専任レセプショニストによる電話応対のオプショナルサービスを提供。また、拠点に常駐するバイリンガル秘書や社内に常駐するITスタッフなど多岐にわたるサポートサービスをご用意しております。

5. 交流の場の有無

コワーキングスペースでビジネスのつながりを広げたい、新たなコラボレーションビジネスを創出したいと考えるなら交流の場の有無を確認しましょう。
サーブコープには世界中から50,000社以上が参加する世界最大級のビジネスコミュニティ「サーブコープコミュニティ」があります。他の利用者との取引やフォーラム、交流会など、さまざまな機能や特典をご利用いただけます。

多くのコワーキングスペースでは見学や無料体験を提供しているので、まず試しに利用してみて安全性や自分のワークスタイルに適した施設かどうかを十分に確かめることがおすすめです。

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さまざまなビジネスシーンに活用できるコワーキングスペース

今回は、コワーキングスペースを利用するメリットとデメリット、機能、選び方までを解説しました。リモートワークはもちろん、副業や起業にもコワーキングスペースが活用できます。
コワーキングスペースに興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

参照:
※一般社団法人大都市政策研究機構「日本のコワーキングスペースの拡大」(2022年12月版)

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