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「平成生まれの新人」を活かすための教育とは

    記事111_1IT能力に長けている平成生まれの新人。しかし、IT能力ではない部分、根本的に何かが足りないと感じることもあるのではないでしょうか? ここでは頭ごなしに否定するのではなく、彼らを活かす教育について考えます。教えなくてはならないマナーやビジネスコミュニケーション、ビジネス社会の現実など新人の心に響く教え方をご紹介します。

    1. 新人との上手な関わり方

    平成生まれの若者は、経済成長期やバブル期など、経済が徐々に豊かになっていった時代を知りません。そこが他の世代とのもっとも大きな違いで、出世よりも安定を好む傾向があるといえるでしょう。役職が上がっていくよりも、リストラされないことが重要です。不況のなかでは頑張りが結果に結びつきにくいため、「そこそこ」の働きで上手くやっていければいいのです。

    また環境でいえば、生まれた頃から勉強でも遊びでも選択肢が豊富。少子化が進み手厚いサービスに囲まれて育っています。そのため、自ら動くことが苦手な部分があり、「言われたことしかやらない」「異世代とのコミュニケーションが苦手」と言われます。

    一方、協調性があり素直で真面目、IT能力に長けているという長所も。育ってきた時代の違いにより、新人との間には考え方の相違がありますが、関わり方を意識することで、お互いにとって働きやすい環境にすることができるでしょう。

    意識するといいのは以下のポイントです。

    仲間として迎え入れる

    同じ仕事に携わる仲間として温かく迎え入れることが大切です。「初めが肝心」と押さえつけるような厳しい態度で接すると、反発心を煽りアドバイスも受け入れづらくなり、なかなか戦力になってくれません。まずは、「期待をしているから頑張って欲しい」と言葉にしてはっきりと伝えること。褒めて伸ばすことを基本としてください。

    まずは信頼関係を築く

    最初はあせらず、じっくりと新人の意向や考え方を聞きながら、信頼関係を築きましょう。飲み会が苦手な新人も多いので、月に1~2度のペースで昼休みの時間を使うのがいいかもしれません。このとき質問攻めにならないように気をつけてください。上司が自らプライベートの話をすることで、上司の人となりを理解し、新人もある程度気を許してくれるようになります。

    上司の凄さを見せる

    何事も説明だけでなく、やってみせることが大切です。最初から自ら考えて動いて欲しいという考えは捨てましょう。真似させているうちに、仕事の進め方、考え方も自然と身についていくものです。まずは上司の実力を見せ、尊敬を得ることを優先させてください。

    2. 効果的な教え方

    記事111_2では、どのように教えたら新人に上手く伝わるか考えてみましょう。

    指示するときは背景まで

    指示を出すときは、作業内容だけでなく背景や意図まで時間をかけて説明します。何のために必要な作業か知ることで、全体の仕事を意識することができます。また背景を丁寧に説明することで、新人は判断基準を徐々に覚えていきます。上司と同じ判断基準を持つことは、非常に重要なことです。上司はブレない基準を繰り返し伝えましょう。

    叱ることも必要

    褒めて伸ばすことが基本ですが、ミスをした場面では、しっかりと指導しなければなりません。このときの注意点は感情的にならないこと、そして根性論を持ち出さないことです。あくまで論理的に「こういう方法では、どのようなミスが起こりやすいのか」を簡潔に説明し、最後は「でもここの進め方はよかった」とフォローを入れることで、叱られた本人もやる気を出しやすくなるでしょう。

    苦労や我慢のさせ方

    打たれ弱い新人であっても、できる範囲の仕事だけ任せていては、いつまでも成長しません。将来のために苦労や我慢の必要な仕事をやらせてみることも大切です。大きな仕事を任せるときは、細やかなフォローを欠かさないでください。いつも以上に報・連・相を徹底させ、進捗を随時チェックします。

    また報・連・相をしやすくさせるために、頭ごなしのアドバイスには注意してください。多少効率が悪くても、大きなミスがない限りは、報告を聞くにとどめてOKを出します。「よくやっている」など労いの言葉をかけてやると、よりよい関係を築けるでしょう。

     

    「自分が新人の頃とは教育方法が違う」と感じてしまう人も多いかもしれません。しかし、「上司・先輩の背中を見て育ちなさい」「芸は盗め」という考え方は、平成生まれの新人にとってはなかなか理解できない価値観のようです。企業にとって1番大切なことは、新人が優秀な人材に育つこと。自分たちの新人時代と同じ教育方法に期待するよりも、現代の若者の価値観に合せ、上司や先輩から歩み寄ることで、あなたの会社の「平成生まれの新人」は「会社にとっての優秀な人材」へと成長していくことでしょう。

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